The Sake Wire

北東北・小坂町、冷涼産地のワイン用ブドウが収穫最盛期を迎える

秋田県北部の小坂町で主力品種「ワイングランド」の収穫が最盛期を迎え、寒暖差に恵まれた今年のブドウでワインの仕込みが進められました。

北東北の冷涼な産地で実ったワイン用ブドウ
北東北の冷涼な産地で実ったワイン用ブドウ — 写真: Gonzalo Acuña(Pexels)

寒暖差が育てた主力品種「ワイングランド」

収穫期を迎えたワイン用ブドウの房
収穫期を迎えたワイン用ブドウの房 — 写真: Gonzalo Acuña(Pexels)

小坂町は、秋田県の北東部にある山あいの町で、青森県との県境に近い場所にあります。秋田県は本州北部の日本海側にあり、日本酒の産地として知られています。一方でこの町では、ワイン用ブドウが特産品として育てられています。鴇(とき)地区にある宮舘文男さんの果樹園では、8月下旬に収穫が始まりました。9月11日の時点では、収穫量の約9割を占める主力品種「ワイングランド」が最盛期を迎えていました。

ワイングランドは、爽やかな酸味とほのかな甘みがあり、渋みが少ないのが特徴です。今年は天候に恵まれ、朝晩と日中の気温差が大きかったため、甘さも十分にのりました。畑では、ワインの味を落とさないよう、割れた粒を一つずつ手で取り除いています。宮舘さんは、春から手をかけてきたブドウをおいしく収穫できることが何よりの喜びだと話します。ワインになるブドウだけでなく、生食用のブドウもおいしく食べてもらいたいと語っています。

小坂七滝ワイナリーで続く仕込み

房から粒を外し、果実をつぶす仕込み作業
房から粒を外し、果実をつぶす仕込み作業 — 写真: Gonzalo Acuña(Pexels)

町内の小坂七滝ワイナリーでは、収穫に合わせて連日、房から粒を外して果実をつぶす作業が行われていました。これはワイン造りの最初の工程です。果汁と果皮はタンクに送られ、そこで発酵が始まります。9月11日の1日だけで、約1.8トンのブドウが加工されました。

ワイナリーの成田大祐さんは、品質の良いブドウを農家から「バトン」として受け取ったと感じ、プレッシャーを抱えながらも作業に向き合っていると話します。今年のワインは果実味をはっきり感じられる仕上がりになる見込みで、より親しみやすいワインを目指すといいます。仕込みは11月上旬まで続き、香り豊かな新酒(ヌーヴォー)が12月1日に発売される予定です。

冷涼産地の日本ワインをヨーロッパで味わうには

軽く冷やしたワインと魚料理の組み合わせ
軽く冷やしたワインと魚料理の組み合わせ — 写真: Daniel Balarezo(Pexels)

「日本ワイン」とは、日本国内で栽培したブドウだけを使い、国内で醸造したワインに付けられる表示です。小坂町のワイングランドのように、酸がはっきりしていて渋みが少ないブドウから造るワインは、重さよりも軽やかさを楽しむスタイルといえます。ヨーロッパで探すなら、日本酒を扱う専門店や日本食材店で、ラベルの「日本ワイン」表示や産地名を手がかりにするとよいでしょう。少し冷やして、白身魚や醤油を使った料理、ハーブを効かせた野菜料理と合わせると、果実味と酸のバランスがよく分かります。12月のヌーヴォー発売は、北東北のその年のブドウの出来を知る目安にもなります。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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