The Sake Wire

地元米で世界へ 笑四季酒造、生産の3割を23カ国に輸出

滋賀県甲賀市の笑四季酒造は、地元で育った酒米で日本酒を造り、生産量のおよそ3割を23カ国へ輸出している。

酒造りに使われる米が実る、収穫前の田んぼ
酒造りに使われる米が実る、収穫前の田んぼ — 写真: Chen Te(Pexels)

日本の農業専門紙である日本農業新聞は、滋賀県のJAこうか(甲賀地域の農業協同組合)の管内で取材を行い、その中で地元の酒蔵を取り上げた。甲賀市の笑四季(えみしき)酒造は、地域で収穫された酒米を使った日本酒で、海外に販路を広げている。小さな地方の酒蔵が、地元の田んぼと世界の食卓を結んでいる例だ。

琵琶湖の南、甲賀の田んぼから

滋賀県は京都の東隣にあり、日本最大の湖である琵琶湖を囲む県だ。甲賀市はその南部に位置する。笑四季酒造が使うのは、地元で栽培された「酒造好適米」である。これは酒造りのために育てられた米で、食用の米より粒が大きく、中心に「心白」と呼ばれるでんぷん質の白い部分を持つため、雑味の少ない酒を造りやすい。日本農業新聞がこの蔵を取り上げたのは、酒が地域の米の新しい販路になっているからだ。蔵の酒が海外で売れれば、地元の農家が育てた米も一緒に海を渡ることになる。

年11万リットル、3割が海外へ

記事によると、笑四季酒造の醸造量は年間約11万リットルで、一升瓶(1.8リットル)に換算するとおよそ6万本分になる。日本の酒蔵の中では小規模な部類だ。それでも生産量の約3割が海外向けで、アジアを中心に23カ国へ出荷されている。日本国内では日本酒の消費が長く減り続けており、地方の小さな蔵にとって輸出は生き残りのための重要な道になっている。笑四季酒造は、「地元の米」という分かりやすい物語と、海外市場への積極的な取り組みを組み合わせた、小規模蔵のひとつのモデルといえる。

ヨーロッパでの楽しみ方

輸出先はアジアが中心のため、ヨーロッパで見かける機会はまだ多くないかもしれない。日本酒専門店や輸入業者に「Emishiki」の名前で尋ねてみるのがよい。手に取ったら、裏ラベルで使われている米の品種と産地を確認しよう。日本酒は造り手の技術だけでなく、米の個性でも味が変わる。滋賀の酒と、新潟や広島など別の地域の酒を少し冷やしてワイングラスで飲み比べると、香りや口当たりの違いが分かりやすい。ラベルの米の名前に注目することが、日本酒をより深く楽しむ近道になる。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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