The Sake Wire

焼酎ハイボール、成都で四川・雲南料理と出会う

ジェトロが中国・成都で焼酎ハイボールと中国西南部の料理を合わせるイベントを開き、清酒に比べ規模の小さい焼酎輸出の新しい売り方を探った。

氷と炭酸で割った焼酎ハイボールのイメージ
氷と炭酸で割った焼酎ハイボールのイメージ — 写真: cottonbro studio(Pexels)

地元の香りで仕立てた焼酎カクテル

レモンやハーブを添えたハイボールグラスのイメージ
レモンやハーブを添えたハイボールグラスのイメージ — 写真: engin akyurt(Unsplash)

日本貿易振興機構(ジェトロ)は2026年3月12日、中国南西部・四川省の省都である成都市で、地元のビストロやバーの関係者を対象に、日本の酒と料理を合わせるペアリングイベントを開いた。参加者は15社16人。会場は、雲南・貴州・四川の3省の料理をまとめて「雲貴川料理」と呼ぶ料理を出す市内のビストロだった。日本酒の専門資格「唎酒師(ききさけし)」を持つ講師が焼酎を中心に日本の酒を紹介し、店のオーナーは焼酎に地元の食材を合わせたオリジナルカクテルを用意した。割り材に選ばれたのは、四川省安岳産のレモン、貴州省の「木姜子(ムージャンズ)」、雲南省のバラ、重慶市の青花椒。木姜子はクスノキ科の小さな果実で、レモングラスに似た香りと山椒のような刺激を持つ。これらのカクテルは、西南地域の料理の要素を自由に組み合わせた創作料理とともに振る舞われた。

8割以上が「自分の店で出したい」

唐辛子と花椒を効かせた中国西南部の料理のイメージ
唐辛子と花椒を効かせた中国西南部の料理のイメージ — 写真: Markus Winkler(Pexels)

参加者からは、日本の焼酎を使ったカクテルは初めてで新鮮だった、焼酎ハイボールと雲貴川料理の組み合わせが面白い、といった感想が寄せられた。イベント後のアンケートでは、8割を超える参加者が焼酎や焼酎を使ったドリンクを自分の店のメニューに加えたいと答えた。飲み方の提案が、店側の関心を引くきっかけになることをうかがわせる結果だ。

清酒の4%余り、焼酎輸出の現在地

焼酎は、米・麦・さつまいもなどを原料にした日本の蒸留酒だ。国税庁によると、2025年の焼酎(単式蒸留焼酎)の輸出額は前年比13.9%増の19億6000万円だった。それでも清酒(日本酒)の輸出額458億7900万円と比べると4.3%にとどまる。金額で最大の輸出先は中国で、ジェトロはまず中国市場でどう売り込むかが輸出拡大の鍵だとみる。日本料理店で焼酎をそのまま出すだけでなく、現地の若い世代に向けて地元の料理に合う飲み方を広げることが重要だという。

ヨーロッパでも、焼酎はまだ見つけにくい酒だが、それだけに新しい飲み方を試す余地がある。日本酒を扱う輸入店やオンラインショップで焼酎を見かけたら、まずは氷と炭酸水で割るハイボールにしてみるとよい。成都の例にならい、レモンの皮や山椒、花椒、ハーブなど香りの強い素材を少し加えると、焼酎の原料の個性を楽しみやすくなる。スパイスの効いた料理と合わせるのも面白い。清酒の陰に隠れがちな焼酎が、食事に合わせるカクテルとして海外でどう広がるかに注目したい。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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