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北限の甲州を秋田で醸す、小坂七滝の初挑戦

秋田県の小坂七滝ワイナリーが、甲州栽培の北限とされる山形県庄内産のぶどうで、同社初の甲州ワインを発売した。

冷涼な北の産地で実った淡い色の白ぶどう
冷涼な北の産地で実った淡い色の白ぶどう — 写真: Christina & Peter(Pexels)

日本の北東部、本州最北部の東北地方にある秋田県小坂町の小坂七滝ワイナリー(Kosaka Nanataki Winery)が、同社として初めての甲州ワイン「小坂七滝ワイナリー甲州フリーラン2025」を発表しました。甲州は日本固有の白ぶどう品種で、日本ワインを代表する存在です。今回の一本は、その栽培の北限ともいわれる山形県庄内地域のぶどうだけで造られたファーストヴィンテージです。

北限で育った甲州を、フリーラン果汁だけで

使われているのは、日本海側にある山形県庄内地域で収穫された甲州100%です。甲州の主な産地は本州中部の山梨県で、北の冷涼な土地で育った甲州はまだ多くありません。ワイナリーは果実に強い圧力をかけず、自然に流れ出る「フリーラン果汁」だけを使いました。圧搾で果皮や種の成分を多く引き出すことを避け、甲州の繊細な果実味を生かすための選択です。

シュール・リーとステンレスタンク、二つの工夫

醸造では、発酵を終えたワインを澱(おり)と接したまま置くシュール・リー製法を採用しました。フランスのロワール地方のミュスカデなどで知られる手法で、うま味やコク、味わいの厚みを与えます。さらに、同ワイナリーとして初めてステンレスタンクで約10カ月熟成させました。木樽と違って木の香りが付きにくいため、品種本来の香りをそのまま表現しやすいのが利点です。仕上がりは、和柑橘を思わせる穏やかな香りと上品な果実味に、シュール・リー由来のコクが重なり、長い余韻へと続くスタイル。ワイナリーはやや甘口で親しみやすいとしています。日本での価格は2,640円(税込)です。

ヨーロッパの読者へ:甲州の新しい表情を探す

よく冷えた白ワインと、牡蠣や魚介料理の盛り合わせ
よく冷えた白ワインと、牡蠣や魚介料理の盛り合わせ — 写真: Bingqian Li(Pexels)

このワインが今すぐヨーロッパで手に入るかは分かりませんが、注目したいのは「北の甲州」という新しい流れです。ヨーロッパで見かける甲州の多くは山梨県産です。ワインショップや日本ワインを扱う輸入業者のリストで産地表示を確かめ、山形県など東北地方産の甲州があれば比べてみてください。「Sur Lie」と書かれたものは厚みのある味わいが期待できます。よく冷やして、柚子のような日本の柑橘を使った魚介料理や、ミュスカデと合わせるような牡蠣・白身魚と楽しむのがおすすめです。

参考・出典

  • 小坂七滝ワイナリー「《NEW ITEM》和柑橘の香りと、深く続く余韻。「小坂七滝ワイナリー甲州フリーラン」誕生」

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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