神戸の老舗「福寿」、十四代目が描く次の時代
1751年創業の神戸酒心館で久保田博信氏が十四代当主として社長に就き、「サステナブル・ラグジュアリー」を旗印に家業の酒を次代へつなぐ。
275年続く家業、十四代目へのバトン

神戸酒心館は、兵庫県神戸市にある酒蔵で、1751年に創業しました。ヨーロッパで産業革命が本格化する前の時代です。それから275年、同じ一族が経営を受け継ぎ、地域とともに酒を造ってきました。2026年7月、十四代当主の久保田博信氏が社長に就任しました。日本には、何世紀にもわたって一族が経営を続ける酒蔵が今も多くあります。当主の代替わりは、伝統を守りながら、その時代に合った方向を示す大切な節目です。
ノーベル賞の席で注がれる「福寿」
同社の代表銘柄は「福寿(Fukuju)」です。なかでも「福寿 純米吟醸」は、ノーベル賞の公式行事でたびたび提供されてきたことで知られています。純米吟醸は、日本酒の品質区分の一つです。原料は米、米こうじ、水だけで、醸造アルコールを加えません。米は外側を削って、元の重さの60%以下にしてから使います。この割合を「精米歩合」と呼びます。一般に、果実を思わせる華やかな香りと、すっきりした味わいが特徴です。
「サステナブル・ラグジュアリー」という答え

新社長が掲げるキーワードは「サステナブル・ラグジュアリー」です。環境に配慮し、地域の資源を生かした酒造りを進めながら、新しい付加価値を生み出して、福寿ブランドを次の世代へつないでいくといいます。ヨーロッパのワイン業界でも、家族経営のワイナリーが環境への配慮を軸にブランドを磨く流れが広がっています。日本の老舗酒蔵も、同じ課題に向き合っているのかもしれません。具体的な取り組みがどう形になるかは、今後の発表に注目です。
ヨーロッパでこの話を楽しむなら、まず日本酒の専門店やオンラインショップでラベルの「Fukuju」の表記を探してみてください。純米吟醸は、よく冷やして白ワイン用のグラスで飲むと香りが広がります。白身魚のカルパッチョや魚介のグリル、軽めのチーズとも合わせやすい一本です。長い歴史を持つ蔵が、代替わりを機にどんな新しい酒や環境への取り組みを打ち出すのか。そこにも注目しながら味わうと、一杯がより面白くなるかもしれません。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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