The Sake Wire

28年熟成の古酒「古昔の美酒1998」、国際2大会で金賞

パソナグループの匠創生が、1998年に造られた日本酒を長期熟成させた「古昔の美酒1998」を発売し、IWCとKura Masterの古酒部門で金賞を得た。

IWC 2026とKura Master 2026の古酒部門で金賞を受けた「古昔の美酒1998」
IWC 2026とKura Master 2026の古酒部門で金賞を受けた「古昔の美酒1998」 — 画像提供: PR TIMES(パソナグループ)(プレスリリースより)

日本酒の多くは、搾ってから1年ほどのうちに新鮮な状態で飲まれます。一方で、何十年も寝かせる長期熟成酒は「古酒(こしゅ)」と呼ばれ、国際的な評価が高まっています。人材サービス大手パソナグループの株式会社匠創生(たくみそうせい)は、兵庫県の淡路島(神戸の南西にある島)に本社を置く会社です。同社は2026年7月2日、熟成古酒のブランド「古昔の美酒(いにしえのびしゅ)」から新作の「古昔の美酒1998」を日本で発売しました。

28年の熟成、2つの国際コンクールで金賞

28年熟成の古酒「古昔の美酒1998」の375mlボトル
28年熟成の古酒「古昔の美酒1998」の375mlボトル — 画像提供: PR TIMES(パソナグループ)(プレスリリースより)

この酒は約28年熟成したもので、2026年の2つの国際コンクールで金賞を受けました。1つは、1984年に創設されたブラインド審査会のインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)です。IWCには2007年に日本酒部門ができ、今では日本国外で開かれる日本酒の審査会として最大の規模になっています。今回の金賞は、その日本酒部門の古酒の部で受けたものです。もう1つは、フランスを拠点とする日本酒のコンクール「Kura Master 2026」の古酒部門です。こちらは主にフランスのプロが審査します。ヨーロッパの審査員が古酒を高く評価した点は注目に値します。匠創生は2023年11月、古酒専門の共同保管施設「日本の古酒蔵」を開設しました。ここで古酒の保管から瓶詰め、出荷、商品開発までを担い、酒蔵の支援や販路づくりにも取り組んでいます。

蜜、アプリコット、カラメルの香り

琥珀色の熟成酒を注いだテイスティンググラス(イメージ)
琥珀色の熟成酒を注いだテイスティンググラス(イメージ) — 写真: Eva Bronzini(Pexels)

発表によると、グラスに注いだ瞬間に蜜のような甘さと、乾いた樽を思わせる落ち着いた香りが立ちます。黄桃やアプリコットのコンポート、カラメル、かすかなスパイスが重なる複雑な香りです。口当たりはなめらかで、途中から米に由来する旨味が静かに広がり、心地よい苦みを伴う余韻が長く続きます。熟成によって生まれる香りについては、科学的な研究も進んでいます。カラメルやドライフルーツを思わせる「ソトロン」や、蜂蜜のような香りの「コハク酸ジエチル」といった成分が知られています。

ヨーロッパでの楽しみ方

小さなワイングラスに琥珀色の酒が少量注がれている様子(食後酒のイメージ)
小さなワイングラスに琥珀色の酒が少量注がれている様子(食後酒のイメージ) — 写真: Jozsef Hocza(Unsplash)

「古昔の美酒1998」は375ml入りで、アルコール度数は18度、日本での価格は13,200円です。現時点で、ヨーロッパでの販売予定は発表されていません。古酒の多くは、ワインのヴィンテージのようにラベルに年号を記しています。ヨーロッパで探すときは「koshu」や「jukuseishu(熟成酒)」という表記と年号を目印にするとよいでしょう。IWCやKura Masterの古酒部門の受賞リストも参考になります。飲むときは冷やしすぎず、小ぶりのワイングラスに少しずつ注ぎましょう。シェリーや古いポートワインのように食後酒として楽しむと、甘さと苦みの重なりを味わいやすくなります。

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