The Sake Wire

群馬の2蔵、英IWCと仏Kura Masterで評価

群馬県の島岡酒造と永井酒造の酒が、英国のIWCとフランスのKura Masterという欧州の2大品評会で、そろって高い評価を受けた。

日本酒(イメージ)
日本酒(イメージ) — 写真: Liana S(Unsplash)

英仏の品評会で同時受賞した「群馬泉」

群馬県は、東京の北西にある内陸の県です。その南東部の太田市にある島岡酒造は、1863年創業の老舗です。代表銘柄「群馬泉」の「山廃酛純米」と「超特選純米」の2本が、2つの品評会で同時に受賞しました。1つはロンドンで開かれるワイン品評会IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)の日本酒部門、もう1つはフランスのソムリエらが審査する日本酒コンクール「Kura Master」です。

純米とは、米・米麹・水だけで造り、醸造アルコールを加えない酒のことです。山廃酛(やまはいもと)は伝統的な造り方で、自然の乳酸菌を生かし、発酵のもとになる「酒母」を時間をかけて育てます。酸味とコクのある、しっかりした味わいになりやすいのが特徴です。島岡酒造は、主に群馬県産の酒造り向けの米「若水」を使っています。どちらの酒も日本国内では720mlで2,000円前後と、毎日の食卓向けの価格帯です。そうした酒が、欧州の審査で認められました。

熟成酒を追う永井酒造「THE MIZUBASHO PURE 2014」

群馬県北部の山あいの村、川場村にある永井酒造(永井則吉社長)も、「THE MIZUBASHO PURE 2014」で両方の品評会から高い評価を得ました。容量は720mlで、定価は設けていません。永井酒造は1886年の創業です。6代目の永井社長は約30年にわたって熟成酒を探究し、マイナス5℃で貯蔵する「氷温貯蔵」にも取り組んできました。ワインの熟成文化になじんだ欧州の審査員から、年号を名前に入れた一本が評価されたことは注目に値します。

ヨーロッパでの楽しみ方

IWCもKura Masterも、欧州の審査員が選ぶ賞です。受賞歴は、ヨーロッパの酒販店やレストランが銘柄を選ぶときの目安にもなります。群馬泉を見かけたら、冷やしすぎずに常温か、40℃前後に温めて試してみてください。山廃らしい酸味とうまみが感じられるでしょう。ハードチーズや燻製、きのこ料理など、うまみの強いヨーロッパの料理とも合わせやすい酒です。一方、永井酒造の酒はワイングラスに注ぎ、時間とともに変わる香りを追いながら少しずつ味わうのがおすすめです。同じ群馬の酒でも対照的な2つのスタイルを飲み比べると、日本酒の幅の広さを感じられるかもしれません。

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