泡盛「月の蒸溜所」、ISCで2年連続ダブルゴールド
沖縄・忠孝酒造の泡盛「月の蒸溜所」が英国のISC2026焼酎部門で最高評価を受け、2年連続の快挙となった。

沖縄県豊見城市(とみぐすくし)の忠孝酒造(Chuko Distillery)が造る泡盛「月の蒸溜所(Tsuki no Jouryusho)」が、国際酒類コンペティション「International Spirits Challenge 2026(ISC2026)」の焼酎部門で、最高金賞にあたるダブルゴールドを受賞しました。2025年に続き、2年連続の受賞です。泡盛は日本最南端の沖縄県で造られる米の蒸留酒で、ISCでは日本の蒸留酒「焼酎」の部門で審査されます。ISCの審査はブラインドテイスティングです。銘柄名や造り手を伏せたまま、業界の専門家が香り、味わい、バランス、余韻、完成度を評価します。
直火の釜と甕が生む「テロワール泡盛」

忠孝酒造は、この酒を原料・土地・製法で沖縄の風土を表現する「テロワール泡盛」と位置づけています。原料米は沖縄県の離島、伊平屋島(いへやじま)産の米を100%使っています。蒸留には「地釜蒸溜」を採用しています。釜を直火で熱する伝統的な方法で、沖縄本島ではこの蔵だけが続けています。直火で蒸留すると、米やもろみの香味が力強く引き出され、おこげを思わせる香ばしさが生まれるといいます。もろみの仕込みには陶器の甕を使います。忠孝酒造は、酒蔵でありながら甕を焼く窯元でもあるという珍しい蔵です。1989年には、業界で初めて熟成用の甕の研究を始めました。どちらの製法も大量生産には向かないため、造られるのは年間約1,000本にとどまります。
一度きりではない評価
受賞はISCだけではありません。2025年には、ISCのダブルゴールドに加えて焼酎部門のトロフィーを獲得しました。同じ年のInternational Wine & Spirit Competition(IWSC)でも、99点でトロフィーを受けています。2026年は、ISCに加えてSan Francisco World Spirits Competitionでもダブルゴールドを獲得しました。代表取締役の大城勤(Tsutomu Oshiro)氏は、今回の受賞は伊平屋島の米の生産者と蔵人のおかげだと述べています。そのうえで、今後も沖縄の風土と文化を表す酒造りを続け、泡盛の魅力を国内外に伝えていくと語りました。
ヨーロッパでの楽しみ方

「月の蒸溜所」はアルコール分43%、500mlのボトルで、日本国内の価格は5,500円です。生産量がごく少ないため、ヨーロッパで手に入れる機会は限られます。関心がある方は、日本の蒸留酒を扱う専門店に問い合わせてみるのが近道です。飲み方について蔵は、まずストレートで本来の香りを確かめ、その後に少量の水を加えるかロックにして、香りの変化を楽しむことを勧めています。おこげのような香ばしさと熟した果実のような香りがどう重なるかに注目すると、米の蒸留酒ならではの個性を感じられるでしょう。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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