The Sake Wire

スノーピークと長濱蒸溜所、焚火を描く2種のウイスキー

日本のアウトドアブランド、スノーピークが滋賀県の小さなクラフト蒸溜所と組み、焚火の表情を2通りに表したブレンデッドウイスキーを各2,100本限定で発売した。

スノーピークと長濱蒸溜所が共同で企画した、焚火がテーマの限定ウイスキー
スノーピークと長濱蒸溜所が共同で企画した、焚火がテーマの限定ウイスキー — 画像提供: PR TIMES(スノーピーク)(プレスリリースより)

日本のアウトドア用品メーカー、スノーピーク(本社・新潟県三条市)は2026年10月3日、滋賀県長浜市の長濱蒸溜所と共同で企画したウイスキー「OKIBI World Blended Whisky 2026」と「TAKIBI World Blended Whisky 2026」を日本国内の直営店で発売しました。両社の協業は昨年に続いて2年目です。同社が毎年秋に開く自社イベント「雪峰祭」に合わせて発売されました。キャンプ用品の会社と蒸溜所が組む、業種を越えた協業の一例です。

琵琶湖のそばにある、日本最小クラスの蒸溜所

長濱蒸溜所は、京都の北東にある日本最大の湖・琵琶湖に面した長浜市にあります。運営するのは地ビール会社の長浜浪漫ビールで、2016年11月に稼働を始めました。クラフトビールの醸造所とレストランが同じ建物に入り、蒸溜所部分の広さは約26平方メートル。日本で最も小さい部類の蒸溜所です。珍しい形のポットスチル(単式蒸溜器)を使っています。掲げる理念は「一醸一樽」で、仕込みの一回ごとに全力を注ぎ、樽ひとつひとつの個性を生かすという意味です。

穏やかな「熾火」と力強い「焚火」

焚火をテーマにした2種のウイスキー「OKIBI」と「TAKIBI」
焚火をテーマにした2種のウイスキー「OKIBI」と「TAKIBI」 — 画像提供: PR TIMES(スノーピーク)(プレスリリースより)

「熾火(おきび)」は、炎が落ち着いたあとに赤く残る炭火のことです。OKIBIは、赤ワイン樽とシェリー樽で熟成させた長濱の原酒を中心に組み立てています。ベリーやドライフルーツを思わせる華やかな甘みと滑らかな口当たりが主役です。スモーキーさはあえて控えめにして、麦芽の柔らかさと樽由来の果実香を前に出しました。一方のTAKIBIは、同じ甘みを土台にしています。そこにアイラカスク(スコットランド・アイラ島ゆかりの樽)で熟成させたピート香のある原酒をごく少量加え、厚みのあるボディと、鼻に抜けるほのかな煙の香りを出しました。名前の「World Blended」は、日本では一般に、海外産の原酒も含みうるブレンドに使われる呼び名です。どちらも700ml入りで、価格は8,800円(税込)です。

アウトドアブランドが酒を手がける理由

スノーピークと長濱蒸溜所の協業による限定ウイスキー
スノーピークと長濱蒸溜所の協業による限定ウイスキー — 画像提供: PR TIMES(スノーピーク)(プレスリリースより)

スノーピークは「自然と人、人と人をつなぎ、人間性を回復する」ことを使命に掲げています。キャンプ用品に加えて、レストランやカフェの運営など食の事業も広げてきました。2022年には地域の食文化を発信する子会社、スノーピークローカルフーズを設立し、今回のウイスキーの企画と販売も同社が担当しています。焚火を囲む時間に合う酒を、ウイスキーの造り手と一緒に形にしたというわけです。発売に合わせて、ロゴを刻印したグラス3種も売り出しましたが、こちらは蒸溜所との共同商品ではありません。

今回の2本は日本のスノーピーク直営店だけで売られる限定品で、蒸溜所でも販売されません。それでも、ここで示された飲み比べの考え方は自宅でも試せます。シェリー樽や赤ワイン樽のフルーティーなウイスキーと、そこにピートを少しだけ効かせた一本を並べてみてください。甘みの上で煙の香りがどう変わるかが分かりやすいでしょう。OKIBIは食後のデザートとともに、TAKIBIのような骨太なタイプは屋外の焚火のそばで、といった合わせ方も一案です。ヨーロッパの専門店で長濱蒸溜所の名前を見かけたら、日本最小クラスの蒸溜所がどんな原酒を造っているのか、確かめてみる価値があります。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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