静岡蒸溜所10周年、熟成樽を丸ごと販売
ガイアフロー静岡蒸溜所が製造免許取得10周年を記念し、6〜9年熟成の原酒を一樽単位で売り出す特別企画を始めた。
10周年記念「静岡プライベートカスク・アーカイヴ」
ガイアフロー静岡蒸溜所は、静岡県の県庁所在地である静岡市の山あいにあるクラフトウイスキー蒸留所です。2026年9月28日にウイスキー製造免許の取得から10年を迎えたのに合わせ、記念企画「静岡プライベートカスク・アーカイヴ」を9月19日に始めました。用意されたのは6〜9年熟成の原酒10タイプで、ボトル1本ずつではなく樽ひとつを丸ごと買う仕組みです。価格は税込299万円から777万円。10商品はそれぞれ一樽限定で、蒸留所のオンラインショップで先着順に販売されました。
原酒サンプルを飲み比べて「自分の一樽」を選ぶ

この企画で面白いのは選び方です。購入が決まると、選んだタイプの原酒サンプルが3〜5種類届きます。熟成年数、蒸留機、麦芽、樽の種類が同じでも、樽ごとに香りや味わいは違います。購入者はサンプルを飲み比べ、実際に瓶詰めする一樽を自分で決めます。アルコール度数やラベルの文言も希望に合わせて決められ、100リットルを超える一樽分がすべてオリジナルラベルのボトルで届きます。ラインアップには、アメリカのバーボン熟成に使われた樽(バーボンバレル)のほか、ワイン樽やシェリー樽(シェリーバット)で熟成した原酒、スコットランドの伝統的な大麦品種ゴールデンプロミスを使った希少な原酒もあります。なお、支払い後に購入者の都合でキャンセルすることはできません。
薪火の蒸留機「W」と、軽井沢から来た「K」

静岡蒸溜所の原酒の個性を支えているのは、2基の蒸留機です。薪の炎で直接加熱する独自の蒸留機「W」と、閉鎖された旧軽井沢蒸留所から移設された「K」です。麦芽も日本産の大麦をはじめ多様なものを使っており、今回の10タイプはこの10年間の造りをたどる「書庫」のような顔ぶれになっています。
ヨーロッパの読者にとって、一樽を買うのは現実的ではないかもしれません。それでも、この企画は静岡蒸溜所の考え方をよく表しています。条件をそろえても樽ごとに味が変わる、という点です。ヨーロッパの専門店で静岡蒸溜所のボトルを見かけたら、ラベルにある蒸留機(W か K か)、麦芽の産地、樽の種類を確かめてみてください。仕様の近い2本を飲み比べれば、蒸留所が今回の企画で伝えたい「一樽ごとの違い」を自宅で感じ取れるかもしれません。なお、海外から購入できるかどうかは発表では明らかにされていません。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
秋田の酒を EU で試す — €6 から
180ml のお試しサイズと、日本酒・ワイン・ビール・ジンのフルボトル。アムステルダムから EU 域内へ発送。

