The Sake Wire

伊勢うどんをビールに 瀬戸内×伊勢角屋のHAZY IPA

香川のSETOUCHI BEERと三重のISEKADOが、伊勢うどんの柔らかさを表現した共同開発のHAZY IPAを発売した。

香川県高松市のクラフトブルワリーSETOUCHI BEER(株式会社瀬戸内)は、うどんをテーマにしたブランド「UDON BREWING」の新作として、三重県伊勢市のISEKADO(伊勢角屋麦酒)と共同開発した限定ビール「いせうどん HAZY IPA」を2026年9月に発売しました。香川は日本有数のうどんの産地です。一方、伊勢には、太くてとても柔らかい麺に甘めの濃いたれを絡めて食べる郷土料理「伊勢うどん」があります。うどんにゆかりのある2つの土地のブルワリーが組んで造ったビールです。

「柔らかさ」をビールで描く

グラスに注がれる濁りのあるビール、きめ細かい泡と柔らかな質感
グラスに注がれる濁りのあるビール、きめ細かい泡と柔らかな質感 — 写真: Andrew Patrick Photo(Pexels)

HAZY IPAは、ホップの香りを前面に出しつつ苦味が比較的穏やかな、濁りのあるスタイルのIPAです。今回のテーマは、伊勢うどんの特徴である「極上の柔らかさ」と「まろやかな甘み」。小麦麦芽、精白小麦、オーツ麦をたっぷり使い、絹のように滑らかな口当たりに仕上げました。さらに、希少糖の一種「アルロース」を加えて、柔らかな甘みと上品な余韻を出しています。ホップはCitra、Nectaron、Dolcitaの3種類をブレンドし、熟したピーチやパッションフルーツ、甘いオレンジを思わせる華やかな香りが特徴です。アルコール度数は6.5%、容量は350ml、日本での価格は税込900円です。

造り手が語る共同醸造

クラフトブルワリーの発酵タンク
クラフトブルワリーの発酵タンク — 写真: cottonbro studio(Pexels)

SETOUCHI BEERのヘッドブルワー、岡本氏は、ISEKADOを「HAZY IPAのパイオニア」で、看板銘柄「ねこにひき」でも知られるブルワリーとして紹介しています。原料の使い方や醸造へのこだわりに共通点が多く、多くの技術を学べたと振り返り、仕上がりについては、目指していた通りのリッチで柔らかい味わいになったと話しています。ISEKADOのCTO、山宮氏によると、伊勢うどんは昔、日本各地から歩いて伊勢参りに訪れた人々の滋養食として発展した料理です。そのやさしい味と食感をイメージし、甘くトロピカルな香りのホップの組み合わせと、すいすい飲める軽さを両立させる設計にしたといいます。

ヨーロッパでの楽しみ方

クラフトビールの飲み比べ
クラフトビールの飲み比べ — 写真: Gotta Be Worth It(Pexels)

発売時の販売先は、高松の醸造所に併設されたタップルームと同社のオンラインストアに限られていました。要冷蔵の限定品なので、ヨーロッパで同じビールを手に入れるのは難しそうです。それでも、郷土料理をテーマに2つのブルワリーが技術を持ち寄ったこの1本は、日本のクラフトビールの発想の豊かさをよく表しています。ヨーロッパで日本のクラフトビールを扱う専門店やバーでISEKADOやSETOUCHI BEERの名前を見つけたら、試してみるのもよいでしょう。手に入りやすいところでは、小麦やオーツ麦を使ったHAZY IPAや、ニュージーランド産ホップのNectaronを使ったビールをラベルで探してみましょう。よく冷やし、新鮮なうちに飲めば、このビールが目指した「柔らかさ」の方向性を感じられるかもしれません。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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