規格外カレーがビールに ニチレイと山形の醸造所
冷凍食品大手のニチレイフーズが、工場で使えずに残るカレーを加えたペールエールを山形県のクラフトビール醸造所と共同で発表した。

鍋肌のカレーを捨てずにビールへ

日本の冷凍食品大手、株式会社ニチレイフーズが、山形工場で出る「規格外カレー」を使ったクラフトビール「#2101 Part2 Beef Curry~Beyond upcycle! Never before !!~」を発表しました。山形県は本州北部の東北地方にあり、果物の産地として知られています。この工場ではレストラン向けのビーフカレーを作っていますが、煮込むときに鍋の内側へ付いたカレーは、品質に問題がなくても製品には使えません。同社はこれを食品ロスの一つととらえ、新しい使い道を探してきました。今回はこのカレーをペースト状にして、発酵を終えたビールに加えています。発酵の後に加えるのは、カレーのスパイスの香りを残すためです。
スパイスが香るペールエール

スタイルはペールエールで、アルコール度数は5%、容量は330ml。原材料は麦芽とホップに、山形県天童市で作られたカレーソース、デーツ、スパイスです。麦芽とホップ以外の原料を使っているため、日本の酒税法では「発泡酒」に分類されます。保存は10度以下の冷蔵が指定されています。
醸造を担当したのは、天童市のブルワリー「Brewlab.108」と代表の加藤克明氏です。108は仏教でいう煩悩の数で、山形の果物や特産品を使った108種類の味を「Japan Origin」として造ることをコンセプトにしています。名前の「#2101 Part2」は、2025年10月に出した規格外の麺を使ったビール「#2101 Men」に続く2本目という意味です。ニチレイフーズのアップサイクル商品としては4つ目にあたります。
食品ロスとクラフトビールの接点

ニチレイグループは1945年に創立し、2025年12月に80周年を迎えました。今回のビールはその節目の取り組みとして位置づけられています。大手食品メーカーが工場で余った原料を、地元の小さな醸造所の実験的なビールに生かす。日本ではこうした組み合わせが少しずつ増えています。販売は10月11日からBrewlab.108のオンラインショップで始まっており、同社がパートナーを務めるサッカークラブ、モンテディオ山形のホームゲーム会場でも提供されています。
このビールは数量が少なく冷蔵が必要なので、ヨーロッパで手に入れるのは難しいでしょう。それでも、ビールの原料の幅が広がっていることを示す例として注目できます。家で楽しむなら、香りの穏やかなペールエールを日本式のカレーライス(ルウを使った、甘みがありまろやかなカレー)に合わせ、スパイスとホップの重なりを確かめてみてください。日本のクラフトビールを専門店で探すときは、ラベルの「発泡酒」という表示にも注目してください。麦芽とホップ以外の原料が入っている目印になります。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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