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新潟・緑川酒造、初の貴醸酒「迦具土」を発売

新潟県魚沼市の緑川酒造が、水の代わりに日本酒で仕込む甘口の「貴醸酒」を、同社として初めて日本国内で発売した。

新潟県魚沼市にある緑川酒造(Midorikawa Shuzo)は、日本酒「緑川(Midorikawa)」で知られる蔵です。新潟県は日本海側にある米どころで、すっきりした辛口の酒が多いことで知られています。その新潟の老舗蔵が、甘く濃厚なスタイルの貴醸酒「Phenomeno 迦具土(フェノメノ・カグツチ)」を発売しました。日本経済新聞によると、同社が貴醸酒を日本国内で売り出すのは今回が初めてです。

「緑川」の蔵が新ブランドで挑む

迦具土は、緑川酒造が2026年8月に立ち上げた新ブランド「Phenomeno(フェノメノ)シリーズ」の第2弾です。カグツチは日本神話に登場する火の神の名前です。価格は720ミリリットル入りで2420円。初回は約4000本が造られ、日本国内の特約店(蔵と直接取引する契約を結んだ酒販店)に出荷されました。看板銘柄の「緑川」とは別の名前を立てて新しいスタイルに取り組んでいる点が、今回の注目どころです。

水の代わりに酒で仕込む貴醸酒

小ぶりのグラスに注がれた、琥珀色でとろみのある甘口の酒(イメージ)
小ぶりのグラスに注がれた、琥珀色でとろみのある甘口の酒(イメージ) — 写真: Kevin Yang(Pexels)

一般的な日本酒は、米と麹(こうじ。米に麹菌を繁殖させたもので、デンプンを糖に変える)と水で仕込みます。貴醸酒は、その仕込み水の一部を、すでにできあがった日本酒に置き換えて造る酒です。発酵の途中でアルコールが加わるため酵母の働きが穏やかになり、糖分が多く残ります。そのため、とろりとして甘く、濃厚な味わいになるのが特徴です。1970年代に開発された、日本酒の中では比較的新しいスタイルです。

濃く甘いのが一般的な貴醸酒の中で、迦具土について蔵の担当者は「甘さと酸味のバランスが取れた軽やかな味わい」だと説明しています。重すぎない貴醸酒を目指した一本といえます。

ヨーロッパでの楽しみ方

ブルーチーズやドライフルーツ、ナッツを並べた甘口の酒に合う盛り合わせ(イメージ)
ブルーチーズやドライフルーツ、ナッツを並べた甘口の酒に合う盛り合わせ(イメージ) — 写真: RDNE Stock project(Pexels)

迦具土は初回出荷が日本国内向けで、現時点で海外販売の予定は伝えられていません。ただ、貴醸酒というスタイルそのものは、ヨーロッパの日本酒専門店でも見かけることがあります。ラベルに「Kijoshu」と書かれた酒を探してみてください。小さめのワイングラスに注ぎ、やや冷やして飲むと、甘みと酸味、香りがわかりやすくなります。ソーテルヌやトカイ、甘口のシェリーに近い感覚で、ブルーチーズやナッツ、ドライフルーツ、焼き菓子と合わせるのがおすすめです。迦具土の「軽やかさ」が貴醸酒のイメージを変えるのかどうか、緑川酒造の新シリーズの今後とあわせて注目したいところです。

参考・出典

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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