The Sake Wire

駒ヶ岳に限定シングルモルト、ピート×シェリー

長野県のマルス駒ヶ岳蒸溜所が、ピーテッド原酒をシェリー樽で熟成させた限定シングルモルトを12,000本だけ、2026年10月上旬に発売した。

12,000本限定で発売される「シングルモルト駒ヶ岳 Peated × Sherry」
12,000本限定で発売される「シングルモルト駒ヶ岳 Peated × Sherry」 — 画像提供: PR TIMES(本坊酒造)(プレスリリースより)

鹿児島市に本社を置く本坊酒造は、長野県のマルス駒ヶ岳蒸溜所から「シングルモルト駒ヶ岳 Peated × Sherry」を数量限定で発売すると発表した。2025年に登場した定番の「シングルモルト駒ヶ岳」とは違う一面を見せる限定シリーズで、今回がその第一弾になる。スモーキーなピートと、甘く濃厚なシェリー樽。ヨーロッパのウイスキーファンにもなじみのある二つの個性を、日本の山あいの蒸溜所がどう組み合わせたのかが注目点だ。

中央アルプスの麓にある蒸溜所

マルス駒ヶ岳蒸溜所は1985年、長野県宮田村に開設された。宮田村は東京の西にある山岳地帯で、日本アルプスの一つである中央アルプスの木曽駒ヶ岳の麓にある。冷涼な気候と良質な仕込み水に恵まれ、森に囲まれた静かな環境で原酒が熟成されている。本坊酒造のウイスキーづくりは1949年の鹿児島にさかのぼる。1960年には山梨で、日本のウイスキー史に名を残す技術者・岩井喜一郎氏の設計と指導のもと本格的に事業を始め、その設備を移して建てたのが駒ヶ岳蒸溜所だ。ウイスキー需要が低迷した時期にはモルト原酒の蒸留を休止していたが、2011年に再開した。2016年には鹿児島県南さつま市にマルス津貫蒸溜所、屋久島に樽の貯蔵庫を開き、現在は二つの蒸溜所と三つの貯蔵施設を持つ。

ピートの煙とシェリー樽の甘み

琥珀色のウイスキーを注いだテイスティンググラス
琥珀色のウイスキーを注いだテイスティンググラス — 写真: Thomas Park(Unsplash)

この限定品は、蒸溜所で造ったピーテッドモルト(泥炭の煙でいぶした麦芽)の原酒をシェリー樽で熟成させたもの。香りにはオレンジピールやハチミツの上にピートの香りが重なり、口に含むとシェリー樽由来の甘さが広がる。ダークフルーツやカカオを思わせる濃いほろ苦さもあり、白い煙のような上品な余韻で終わるという。アルコール度数は50%で、定番品(45%)より高い。700ml瓶で12,000本の限定、日本での参考小売価格は税込9,900円。ラベルには長野県の県獣ニホンカモシカと蒸溜所周辺の自然が描かれ、夜明けを思わせる色使いで「もうひとつの表情」を表している。

ヨーロッパでの楽しみ方

シェリー樽熟成のピーテッドウイスキーをグラスに注いで香りを確かめる様子
シェリー樽熟成のピーテッドウイスキーをグラスに注いで香りを確かめる様子 — 写真: Michael M(Pexels)

発表では海外での販売については触れられておらず、本数も限られるため、ヨーロッパで手に入れるには日本のウイスキーを扱う専門店や輸入業者の入荷状況を確認する必要がある。手に入ったら、まずはストレートで。オレンジピールの香りとピートの煙がどう重なるかを確かめ、次に水を数滴加えて、シェリー樽の甘みがどう開くかを比べたい。スコットランドのピーテッドでシェリー樽熟成のモルトを飲み慣れている人なら、並べて比べてみると、冷涼な山の蒸溜所らしいクリーンさが見えてくるかもしれない。カカオのような苦みがあるので、ダークチョコレートとも合わせやすそうだ。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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