The Sake Wire

北海道・黒松内町、ブナ林の香りのクラフトジン

北海道黒松内町が、町内で採ったブナやトドマツの葉で香りをつけ、特産のもち米焼酎をベースにしたクラフトジンを発売した。

北海道の森を思わせる、ブナの木立
北海道の森を思わせる、ブナの木立 — 写真: Amel Uzunovic(Pexels)

北海道南西部の小さな町、黒松内町(くろまつないちょう)が、新しいクラフトジン「黒松内ディープ・グリーン・ジン(Kuromatsunai Deep Green Gin)」の販売を始めました。森の葉を香りに使い、町の特産品である焼酎をベースにしています。町の自然と、売れ行きが落ちていた地元の酒の両方を生かす試みです。

北限のブナ林を香りにする

黒松内町の自然を思わせる、ブナの森の情景
黒松内町の自然を思わせる、ブナの森の情景 — 写真: David Bartus(Pexels)

黒松内町は、日本のブナ(Fagus crenata)が自然に育つ北の限界にあたる「北限のブナ林」で知られています。今回のジンは、町内で採ったブナやトドマツなどの葉を香りづけの材料(ボタニカル)に使っています。トドマツは北海道に多い針葉樹で、モミの仲間です。地域の森の香りを瓶に詰めることで、この土地ならではのジンを目指しています。商品名の「ディープ・グリーン」も、緑の深い町の風景にちなんだものとみられます。

焼酎に新しい役割を与える

ベースに使ったのは、町が以前から造ってきたもち米焼酎です。焼酎は日本の蒸留酒で、米や麦、芋などから造られます。もち米は、餅や和菓子に使われる粘りの強い米です。この焼酎は近年売り上げが落ちていたため、町はジンに生まれ変わらせることで新たな名産品にしたい考えです。今後は種類を増やし、日本の「ふるさと納税」(自治体に寄付すると地域の産品が返礼品として届く制度)の返礼品などにも使う予定です。

ヨーロッパの読者はどう楽しむか

氷を入れたジントニックのグラスのクローズアップ
氷を入れたジントニックのグラスのクローズアップ — 写真: Vlad Tchompalov(Unsplash)

北海道では、利尻島で日本酒を蒸留してコンブやマツで香りをつけたジンや、国際的な品評会で高い評価を得た十勝のジンなど、地元の植物を生かすクラフトジンが増えています。黒松内町のジンは今のところ国内向けで、海外での販売予定は発表されていません。ヨーロッパで日本のジンを探す時は、ベースの酒が焼酎や日本酒かどうかをラベルで確かめてみてください。米の蒸留酒をベースにしたジンは、穀物の柔らかさが感じられることがあります。まずは少量をストレートか、ソーダで軽く割って香りを確かめると、森の葉の香りとベースの酒の違いが分かりやすくなります。アルプスのモミやトウヒを使うヨーロッパのジンと飲み比べるのも、面白い楽しみ方です。

参考・出典

北海道新聞デジタル「黒松内町がクラフトジン発売 ブナ林の香り 特産もち米焼酎がベース」

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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