The Sake Wire

国東の酒蔵が薬草ジン「with:」第2弾を完成

大分県国東半島の酒蔵・南酒造が、日本遺産の地で育つ薬草「長命草」を漬け込んだクラフトジン「with:」の第2弾を完成させた。

日本遺産の半島から生まれたジン

ハーブや柑橘の皮を添えたクラフトジンのグラス
ハーブや柑橘の皮を添えたクラフトジンのグラス — 写真: Peter Fazekas(Pexels)

大分県は九州の東部にある県です。国東市(くにさきし)は、瀬戸内海に丸く突き出た国東半島にあります。この半島は「日本遺産」に認定されています。日本遺産は、地域の歴史や文化を伝える物語を文化庁が認定する制度で、国東半島の物語の名前は「鬼が仏になった里『くにさき』」です。国東市安岐町の南酒造は、日本酒「とっぱい」の銘柄で知られる酒蔵です。この蔵は、半島の自然と文化にゆかりのあるボタニカル(香りづけの植物)を使うクラフトジン「with:」シリーズを造っています。その第2弾「with:鬼と長命の智恵」が完成し、大分県内への出荷が始まりました。

主役は薬草「香々地長命草」

海辺に育つ、肉厚の葉をもつ薬草
海辺に育つ、肉厚の葉をもつ薬草 — 写真: Lucas Pezeta(Pexels)

今回のジンの鍵になる植物は、隣の豊後高田市の香々地町(かかぢまち)で栽培されている薬草「香々地長命草」です。日本では「紫ボタンボウフウ」とも呼ばれます。南酒造はこの長命草をジンに漬け込み、もう一度蒸留しました。造り手によると、この再蒸留の過程で長命草の香りが高く引き立つように変わったそうです。味わいはクセが少なく、飲みやすい口当たりに仕上がっています。長命草を加えるアイデアは、豊後高田市の佐々木市長が提案したものです。5月19日には、市長に完成を報告する会が開かれました。豊後高田市と国東市が共同で商品を完成させたのは、マテ貝やウニを使った「くにさき醤油」以来、4年ぶりです。

ヨーロッパでの楽しみ方

紅茶で割ったジンのグラス
紅茶で割ったジンのグラス — 写真: Ruben Dao Cuentas(Pexels)

6月の発表時点で、出荷先として伝えられていたのは大分県内だけでした。そのため、ヨーロッパで手に入る機会は限られているとみられます。それでも、日本の酒蔵がジンという形で土地の植物を表現するこの動きは、ボタニカルの個性を楽しむヨーロッパのジン愛好家にとって注目する価値があります。南酒造の南専務がすすめる飲み方は、アールグレイの紅茶で割るスタイルです。南専務は、まだ新しい商品なので、飲む人にもいろいろな楽しみ方を探してほしいと話しています。日本のクラフトジンを扱う専門店で「with:」の名前を見かける機会があれば、紅茶割りという飲み方があることも知っておくとよいでしょう。日本遺産の物語を思い浮かべながら味わう楽しみ方もあります。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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