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「鳳凰美田」の小林酒造、日光にウイスキー蒸溜所

日本酒「鳳凰美田」で知られる栃木県の小林酒造が日光市にウイスキー蒸溜所を完成させ、10月12日に製造を始めた。2030年の初出荷を目指している。

蒸溜所で使われる銅製のポットスチル(イメージ)
蒸溜所で使われる銅製のポットスチル(イメージ) — 写真: Tiago Antonio(Pexels)

日本酒の銘柄「鳳凰美田(ほうおうびでん)」で知られる小林酒造が、栃木県日光市に建てたウイスキー蒸溜所「日光蒸溜所」が完成しました。2026年10月5日に竣工式が行われ、10月12日に製造を始めました。最初のボトルの出荷は2030年を目指しています。人気の日本酒蔵が、自前の設備で本格的にウイスキー造りを始めたことになります。

日本酒蔵が建てた新しい蒸溜所

小林酒造は、東京の北およそ100kmにある栃木県小山市の酒蔵です。華やかな香りの日本酒「鳳凰美田」で知られています。新しい蒸溜所は、世界遺産の社寺で有名な観光地・日光市の瀬尾地区にあり、市の公設地方卸売市場の跡地に建てられました。鉄骨造りで一部が2階建て、延べ床面積は約1,300平方メートルです。下野新聞によると、栃木県内でウイスキー事業に参入した会社は、小林酒造で3社目となります。

2基のポットスチルと約1,000樽の貯蔵庫

設備の中心は、容量5,500リットルと3,500リットルの2基のポットスチル(単式蒸留器)です。大きさの違う2基を組み合わせて、2回蒸留するのが一般的な使い方です。敷地には約1,000樽を寝かせられる貯蔵庫もあり、熟成も自社で行う体制を整えました。竣工式には栃木県の福田富一知事や日光市の瀬高哲雄市長など、約200人が出席しました。小林正樹社長は、日光の豊かな水と歴史・文化に触れたうえで、ウイスキー造りは会社の価値観を次の世代につなぐための中心となる事業だと語りました。

2030年、最初のボトルへ

製造開始から初出荷までは約4年あります。その間、原酒は樽の中で熟成を続けます。日本酒造りで米や麹、発酵を扱ってきた蔵の経験が、ウイスキーの香りや味にどう表れるのかが最大の注目点です。

ヨーロッパの読者にとって、この蒸溜所のウイスキーを飲めるのはまだ先です。それでも、2030年に向けて動きを追う価値は十分にあります。ジャパニーズウイスキーは、大手メーカーだけでなく、日本酒蔵などから生まれる小さな蒸溜所が増えてきました。今のうちに「鳳凰美田」の日本酒を見つけて、この蔵の香りのスタイルを知っておくと、将来ウイスキーと飲み比べる楽しみが増えるでしょう。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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