The Sake Wire

菊正宗の瓶詰樽酒が60周年、限定デザインに

兵庫・灘の菊正宗酒造が、1966年に発売した瓶詰樽酒の60周年を記念し、10月5日に限定デザインのパッケージを発売しました。

日本酒に杉の香りを移す、伝統的な木の樽
日本酒に杉の香りを移す、伝統的な木の樽 — 写真: Ivan Yurkin(Unsplash)

日本酒の産地として知られる兵庫県の灘(神戸市から西宮市にかけての沿岸地域)に本拠を置く菊正宗酒造が、「菊正宗 樽酒」シリーズの瓶詰樽酒の発売60周年を記念した限定デザインのパッケージを、2026年10月5日に発売しました。かつて日本酒は木の樽に詰めて運ばれていました。その樽の香りを瓶で手軽に楽しめるようにしたロングセラーが、60年の節目を迎えました。

1966年、樽の味わいを瓶に

樽酒とは、日本の杉で作った樽に日本酒を入れ、木の香りを移したお酒です。昔は酒を樽で運ぶのが当たり前だったので、杉の香りがついた酒はごく日常的なものでした。菊正宗は1966年、この味わいを瓶で再現した瓶詰樽酒を発売しました。SAKE Streetによると、菊正宗は今も自社で樽を作っている数少ない酒蔵の一つで、その樽酒は杉の香りがはっきりしているのが特徴です。また、この商品はもともと本醸造酒(少量の醸造アルコールを加えたお酒)でしたが、2017年に米・米麹・水だけで造る純米酒に切り替わりました。

伝統の筆文字に紅白と金を合わせる

杉の香りを酒に移す、藁で巻いた木の樽
杉の香りを酒に移す、藁で巻いた木の樽 — 写真: Alex Toi(Pexels)

今回の限定パッケージは、瓶詰の「菊正宗 純米樽酒」が対象です。ラベルの左下に60周年の記念ロゴを入れ、同社はこのロゴについて、樽酒ブランドが歩んできた歴史と、長年支えてくれた顧客への感謝を表したものだとしています。デザインは、力強い味わいを表す筆文字と白地を基調にした従来の伝統的な雰囲気を残しつつ、日本でお祝いの色とされる紅白と金色を組み合わせています。

杉の香りは香りの強い料理と合わせる

SAKE Streetのペアリング企画では、この純米樽酒に、固めにゆでた卵を少量のマヨネーズで和え、山椒をしっかりふった一品を合わせていました。卵が酒の酸味とコクを受け止め、山椒の余韻が樽の香りの余韻と重なるといいます。香りの強い樽酒には、同じように香りのある食材をぶつけるのがよいということです。

ヨーロッパでこのお酒を楽しむなら、日本食材店や日本酒を扱う輸入業者で「Taruzake(樽酒)」の表記を探してみてください。記念ラベルが手に入らなくても、中身は60年続いてきた定番の味です。まずは常温で杉の香りを確かめてから、少し温めて香りの変わり方を比べてみてください。燻製の魚やハーブ入りのオムレツ、黒こしょうをきかせた料理など、ヨーロッパの家庭料理にも合わせやすく、木樽で熟成させたワインやウイスキーに親しんだ人には、日本の木の香りとの違いを感じる入口になるでしょう。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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