北海道の上ノ国ワイナリー、カザフスタンへ初輸出
北海道の上ノ国ワイナリーが、首都アスタナの日本製品スーパーで、カザフ語ラベルの特別版ワインの販売を始め、初めて海外に進出した。

北海道南西部、日本海に面した小さな町・上ノ国町(かみのくにちょう)にある上ノ国ワイナリーが、初めて自社のワインを海外に出荷した。行き先はヨーロッパやアジアの大都市ではなく、中央アジアのカザフスタン。首都アスタナで2026年10月3日に開業した日本製品専門のスーパーマーケット「Onono.Kz」で、カザフ語のラベルを付けた特別版の販売が始まった。
廃校から生まれた北の小さなワイナリー
上ノ国ワイナリーは、2019年に設立された上ノ国開発株式会社が運営している。使われなくなった町の校舎を改装し、ワイナリーとサテライトオフィス(都市の企業や個人が地方で働くための共用オフィス)を一つにまとめた施設だ。ここでワイン用ブドウの栽培から醸造、販売までを手がけ、これまでは主に施設内のショップや地域のイベントでオリジナルのワインを売ってきた。北海道は日本の最も北にある主要な島で、冷涼な気候を生かしたワインづくりが広がっている地域でもある。
現地の言葉で届ける、初めての海外の棚

今回の出荷は、同ワイナリーにとって初めての海外展開となった。現地の消費者に手に取ってもらいやすいよう、ラベルをカザフ語にした版を特別に用意した。小さな造り手の輸出では、日本語や英語のラベルのまま出荷することも多い。その中で現地の言葉に合わせたのは、手間をかけた選択と言える。
発表によると、カザフスタンでは日本食や日本製品への関心が高まっている。ワイナリーは「Onono.Kz」を足がかりに、海外での知名度を高め、販路を広げていきたいとしている。日本酒やウイスキーに比べると日本ワインの輸出はまだ小規模で、中央アジアという新しい市場への挑戦は業界の動きとしても注目に値する。
上ノ国ワイナリーのワインは、今のところヨーロッパには流通していない。それでも、北海道産のワインを目にする機会は少しずつ増えている。専門店で探すときは、ラベルの「日本ワイン」という表記を目印にしたい。日本では、国内で収穫したブドウだけを使い、国内で醸造したワインにだけこの表示が認められているため、輸入原料を使ったものと見分けられる。北海道のワインは冷涼な気候を反映して酸がすっきりしたスタイルが多いとされ、魚料理やシンプルな和食と合わせると個性がわかりやすい。日本の小さな造り手が独自のルートで世界に出ていく動きは、これからも続きそうだ。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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