日本のビール類4月39%増、値上げ反動で急回復
日本のビール大手4社の4月のビール類販売数量は前年同月比39%増え、第三のビールも13カ月ぶりに前年を超えたが、主な理由は前年の一斉値上げの反動だ。

日本経済新聞は2026年5月15日、アサヒビール、キリンビール、サントリー、サッポロビールの大手4社の4月の販売実績を報じた。4社合計のビール類の販売数量は前年同月比39%増で、6カ月ぶりのプラスだった。ただ、これは市場の勢いが戻ったというより、前年4月の落ち込みが大きかったことによる数字だ。
ジャンル別・販路別に見た4月の数字

日本の「ビール類」は酒税の区分で3つに分かれる。麦芽を多く使うビール、麦芽の比率を抑えた発泡酒、そして麦芽以外の原料などを使い、さらに安い「第三のビール」だ。4月はビールが31%増で、6カ月ぶりに前年を上回った。発泡酒と第三のビールを合わせた低価格帯は53%増で、第三のビールだけでは69%増と13カ月ぶりのプラスになった。販路別では、缶など家庭向けが42%増、瓶や樽など飲食店向けが29%増だった。全国的に平年より気温が高かったことも追い風になった。
4社とも前年超え、主力ブランドでは差も

4社とも前年同月を上回った。サントリーは47%増、サッポロビールは39%増、アサヒビールは43%増。金額ベースで公表しているキリンビールは31%増だった。アサヒは、2025年秋に親会社で起きたシステム障害で出荷を止めていた商品について、4月7日にすべての出荷を再開している。ブランド別では、アサヒ「スーパードライ」が47%増、サッポロ「黒ラベル」が45%増、サントリー「ザ・プレミアム・モルツ」が17%増だった。一方、キリン「一番搾り」は、前年に新商品を出した反動で1%減となった。
一時的な増加の後に残る課題

3月は、前年の値上げ前に起きた買いだめの反動で約3割落ち込んだ。3月と4月を合わせると、前年同期比6%減だ。業界関係者は、4月の伸びは一時的な要因によるもので、物価高のなかで消費者の気持ちは冷え込み、嗜好品であるビール類は買う優先順位が下がっているとみている。
ヨーロッパの読者にとって大事なのは、日本の消費者が値段にとても敏感だという点だ。低価格帯の動きは、日本の家庭の財布事情をそのまま映している。月ごとの増減は前年の特殊な事情に大きく左右されるので、数カ月分を通して見るほうが実態に近い。スーパードライのような辛口のラガーと、麦芽のうまみが強いビールを飲み比べ、焼き鳥や枝豆など塩気のある料理と合わせると、日本の人たちが日常でビールに何を求めているかが分かりやすい。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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