一ノ蔵、夏を越した超辛口ひやおろしを会員限定で
宮城県の一ノ蔵が、春に搾って涼しい蔵で夏を越させた純米吟醸の超辛口ひやおろしを、会員組織「金龍蔵の会」の会員向けに発売した。
宮城県の酒蔵、一ノ蔵は2026年10月2日、金龍蔵ブランドから秋限定の「祥雲金龍 純米吟醸 超辛口ひやおろし」を発表した。買えるのは会員組織「金龍蔵の会」の会員だけで、日本国内でも手に入れられる人は限られる。それでもこの一本からは、日本の秋の酒の楽しみ方と、ドライな味を目指した酒の造り方がよく見えてくる。
ひやおろしとは何か:夏を越して届く秋の酒
ひやおろしは、日本で秋だけ店に並ぶ季節の酒です。一般的には、冬から春に搾った酒を一度だけ加熱殺菌して貯蔵し、夏のあいだ寝かせます。そして外の気温が蔵の中と同じくらいまで下がる秋に、二度目の加熱をしないで出荷します。寝かせているうちに搾りたての荒さが落ち着き、口当たりがまろやかになって、うま味が増すといわれます。今回の酒も金龍蔵で春に搾られ、涼しい蔵の中でひと夏を過ごしてから出荷されました。
純米吟醸で「超辛口」という組み合わせ

純米吟醸は、日本酒の上位の等級(特定名称酒)の一つです。醸造アルコールを加えず、米と米麹と水だけで造ります。米は外側を40%以上削り(精米歩合60%以下)、低い温度でゆっくり発酵させます。華やかな香りと軽い飲み口が特徴とされます。日本酒でいう「辛口」は唐辛子のような辛さではなく、甘さが少なくドライなことを指します。「超辛口」という名前からは、キレのよさを強く打ち出した酒だと考えられます。夏越しで生まれる丸みと、超辛口のシャープさがどう釣り合っているかが、この酒の注目点です。
「純米酒の県」宮城と一ノ蔵
宮城県は日本の本州の北東部、太平洋側にあります。1986年に全国で初めて「みやぎ・純米酒の県」を宣言し、いまでは県内で造られる酒の約9割が特定名称酒です。全国平均の約4割を大きく上回る数字です。一ノ蔵は、そんな宮城を代表する銘柄の一つです。金龍蔵は一ノ蔵のブランドで、今回のように会員だけが買える限定酒も出しています。
この酒は会員限定なので、ヨーロッパで同じボトルを見つけるのは難しいでしょう。ただ秋になると、日本酒専門店や輸入業者が扱うリストに、いろいろな蔵のひやおろしが加わることがあります。似た呼び名に「秋あがり」もあります。ラベルに「ひやおろし」「純米吟醸」「辛口」とあれば、今回の酒に近いスタイルを試せます。冷やしすぎず、白ワイン用のグラスで少しひんやりした温度から飲むと、夏越しで育ったうま味と辛口のキレの両方を感じやすいでしょう。キノコのソテーや焼いた秋の魚、熟成させたハードチーズなど、秋の料理とよく合います。
参考・出典
- PR TIMES(一ノ蔵)「【宮城県】金龍蔵ブランド秋限定商品「祥雲金龍 純米吟醸 超辛口ひやおろし」金龍蔵の会限定で発売!」
- SAKE Street「日本酒ファンおすすめ!主要駅近くでお土産のお酒が買えるお店まとめ - 南東北(宮城、山形、福島)編」
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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