北海道ワイン急増、大学と研究機関が技術者育成へ
ワイナリーが10年で約3倍の75か所に増えた北海道で、酪農学園大学と道総研が醸造の人材育成と共同研究の連携を強めます。

10年で約3倍、北海道のワイナリーは75か所に

北海道は日本の主要な4つの島のうち最も北にある島です。いま、この北海道でワイン造りが急速に広がっています。2026年2月時点で、道内のワイナリーは75か所になりました。10年前と比べると、およそ3倍です。背景には、気候変動への対応と、地域の農産物を生かそうとする動きがあります。ワインだけではありません。日本酒の酒蔵は16か所、クラフトビールの醸造所は46か所あり、どちらもかつての減少から増加に転じました。一方で、急に増えた造り手の多くは醸造技術の支援を必要としており、後継者不足も目立ち始めています。
大学と公的研究機関が手を組む

北海道江別市にある酪農学園大学は、2016年からワインを中心に醸造分野の研究を続けてきました。近年は卒業生が道内のワイナリーに就職するなど、研究の成果が現場に届き始めています。2026年6月、同大学は北海道立総合研究機構(道総研)の食品加工研究センターとの協力をさらに強めると発表しました。両者はこれまでにも、研究員の交流や共同研究、施設の相互利用を進めてきました。今回の連携には二つの柱があります。一つ目は人材育成です。センターの研究員を講師に招いた公開講座を開き、センターの研修制度を使って学生が学べる機会をつくります。二つ目は研究です。センターの設備を使って新しい視点の研究を進め、両者の強みを生かした共同研究を目指します。大学の研究室ではブドウを使った試験醸造を行っており、毎年、完成したワインの報告会も開いています。
ヨーロッパの読者はどう楽しむか

ヨーロッパで日本のワインを見かける機会は、まだ多くありません。それでも、日本の食材店やワイン専門店で産地に「Hokkaido」と書かれたボトルを見つけたら、試してみるのもよいでしょう。北海道は冷涼な産地です。ドイツやオーストリア、フランスのロワールなど、なじみのある産地の白ワインや軽めの赤ワインと飲み比べると、違いと共通点の両方が見えてくるかもしれません。大学や公的研究機関が技術者を育てる仕組みが整えば、若い産地の品質が安定していくことが期待されます。生産者名と収穫年をメモしておき、数年後に同じ造り手のワインをもう一度飲んでみるのもよいでしょう。成長中の産地だからこそ味わえる楽しみです。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
秋田の酒を EU で試す — €6 から
180ml のお試しサイズと、日本酒・ワイン・ビール・ジンのフルボトル。アムステルダムから EU 域内へ発送。

