三河産大麦100%の初ウイスキー原酒
愛知県の碧南蒸留所が、地元・三河産の大麦だけで造った初めてのウイスキー原酒「MIKAWA MALT NEW BORN 2026」を限定発売し、TWSC金賞を受けました。

日本の中部、名古屋を県都とする愛知県で、みりんや日本酒を造る相生ユニビオ(Aioi Unibio)が営む碧南蒸留所が、新しい一歩を踏み出しました。県の東半分にあたる三河地方で育った二条大麦だけを使ったシングルモルトの原酒「碧南蒸留所 MIKAWA MALT NEW BORN 2026」です。三河産モルトから生まれた最初のウイスキーとして、熟成を待たずに若い状態で公開されました。2026年6月29日に公式オンラインストアで数量限定で発売され、8月21日には完売が告知されています。
地元の大麦から生まれたウイスキー

日本のウイスキーは、輸入した麦芽を使うのが今も一般的です。碧南蒸留所は地元の大麦農家や企業と組み、三河で採れた大麦を地元で使う取り組みを進めてきました。蒸留で出る麦芽の搾りかすを堆肥にして畑に戻すなど、地域の循環も意識しています。このボトルは、その取り組みから生まれた「地産地消」のウイスキーです。原料の産地まで一か所で語れる日本のモルトは多くなく、ワインのテロワールに慣れたヨーロッパの読者にも分かりやすい話でしょう。
「ニューボーン」という味わい方

「ニューボーン」は、樽での長い熟成を経る前の若い原酒を指します。樽の影響が少ないため、大麦と発酵、蒸留そのものの個性が出やすいとされます。蒸留所によれば、若々しさの中に甘く滑らかな口当たりがあり、ベリーのような果実の香りが重なる華やかな味わいです。冷却ろ過をせず、着色もしていません。度数は54度、容量は200ml、日本での希望小売価格は税込3,300円でした。東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)2026では金賞を受けました。蒸留所は、3年の熟成を経た三河産モルトのジャパニーズウイスキーを今後発売する予定としています。
ヨーロッパでの楽しみ方
EUでは3年以上熟成しないと「ウイスキー」と名乗れないため、ニューボーンがそのままの名前でヨーロッパに届く機会は多くありません。この1本は、3年後に出る熟成品の「出発点」として覚えておくのがよいでしょう。日本では8月に完売が告知されており、入手は難しい状況ですが、専門店に限定入荷があれば注目してみてください。もし手に入ったら、まずはそのまま少量を味わい、次に数滴の水を加えてみるのも一案です。度数の高さが和らぎ、大麦の甘さや果実の香りが感じやすくなるかもしれません。熟成品が出たときに飲み比べれば、三河の大麦が樽の中でどう変わったかを自分の舌で確かめられるでしょう。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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