The Sake Wire

ワインの搾りかすを蒸留した五島のクラフトジン

長崎・五島列島のジン蒸溜所が、島のワイナリーのメルローの搾りかすを蒸留してブレンドした限定ジンを10月8日に発売した。

五島ワイナリーのメルローの搾りかすを使った限定ジン「GOTOGIN feat. GOTO WINERY」
五島ワイナリーのメルローの搾りかすを使った限定ジン「GOTOGIN feat. GOTO WINERY」 — 画像提供: PR TIMES(五島つばき蒸溜所)(プレスリリースより)

島の二つの造り手が組んだ初めての一本

五島列島は、九州の西端にある長崎県の沖に連なる島々です。この島で2021年に設立された五島つばき蒸溜所が、同じ五島市でワインを造る五島ワイナリーと初めて共同開発したのが「GOTOGIN feat. GOTO WINERY」です。原料に使ったのは、五島産のぶどうだけで造った赤ワイン(メルロー)を搾ったあとに残る果皮や種、つまり「搾りかす(ポマース)」。これを蒸留して香りと旨みを引き出し、蒸溜所の定番ジン「GOTOGIN」の原酒とブレンドしました。アルコール度数47%、500mlで、日本での価格は税込6,600円。2026年10月8日から数量限定で、蒸溜所の公式オンラインショップや島内の酒販店などで販売されています。

グラッパやマールに通じる発想を、ジンに

ワインの搾りかすを蒸留する酒といえば、ヨーロッパの読者にはイタリアのグラッパやフランスのマールがおなじみでしょう。搾ったあとのぶどうにも香りや味わいは豊かに残っている、という考え方は同じです。今回の新しさは、それを単独の蒸留酒にするのではなく、ジンのボタニカルの香りと重ねた点にあります。蒸溜所によると、発酵を経た酒ならではの複雑で自然な味わいに、メルロー由来の甘い果実香が加わり、通常のGOTOGINよりもふくらみのある果実感と有機的なニュアンスを持つ仕上がりだといいます。ワインを造る過程で出るものを無駄にせず、島の中で次の酒へつなげる試みとしても注目できます。

ヨーロッパでの楽しみ方

大きな氷を入れたグラスで味わうジン
大きな氷を入れたグラスで味わうジン — 写真: Nick Fewings(Unsplash)

蒸溜所がすすめる飲み方は二つあります。ロックなら、果実の甘さと長い余韻をゆっくり味わう食後酒として。ソーダ割りなら香りが軽やかに広がり、食事に合わせやすくなります。プレスリリースでは海外での販売には触れておらず、数量も限られているため、ヨーロッパで手に入れるには日本のクラフトジンを扱う専門店や輸入業者に問い合わせるのが近道です。手に入らなくても、ジンとワインの造り手が同じ島で組むという動きは、日本のクラフト蒸留の新しい方向を示しています。グラッパやマールが好きな人なら、五島の名前を覚えておく価値は十分にあるでしょう。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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