The Sake Wire

秋田の小さな蔵の「ひやおろし」が東京の見本市で大賞

秋田県の小さな酒蔵、佐藤酒造店の秋の季節酒「出羽の冨士 大吟醸無濾過原酒 ひやおろし」が、東京の大型見本市の新製品コンテストで大賞を受けました。

升またはぐい呑みに注がれる日本酒のイメージ
升またはぐい呑みに注がれる日本酒のイメージ — 写真: Frederick Shaw(Unsplash)

初出展で大賞、秋田県の企業では初めて

日本酒の瓶が並んで展示されている様子
日本酒の瓶が並んで展示されている様子 — 写真: Iban Lopez Luna(Pexels)

2026年9月、東京・有明の東京ビッグサイトで食品の見本市「第40回グルメショー秋2026」が開かれました。この見本市の新製品コンテストで、佐藤酒造店(Sato Shuzoten)の「出羽の冨士(Dewa no Fuji)大吟醸無濾過原酒 ひやおろし」が大賞に選ばれました。佐藤酒造店は、本州北部の日本海側にある秋田県由利本荘市の酒蔵です。地元紙の秋田魁新報によると、グルメショーは国内最大級の見本市で、秋田県の企業がこの大賞を受けるのは初めてです。

蔵がこの見本市に出展したのは今回が初めてでした。常務執行役員の稲上憲二さんは、受賞はまったく予想していなかったと話しています。そして、小さな蔵が受賞したことが、地元のほかの業種の人たちにも励みになればうれしいと語りました。会場では、この蔵を初めて知って驚く来場者も多かったそうです。

酒の名前が示す4つの造り方

精米された白い米粒のクローズアップ
精米された白い米粒のクローズアップ — 写真: Mustafa Akın(Pexels)

この酒の名前には、造り方を表す言葉が4つ並んでいます。1つ目の「大吟醸」は、日本酒の等級の中で最も高い区分の一つです。米の外側を削り、削った後に残る割合(精米歩合)を50%以下にしたうえで、低い温度でゆっくり発酵させます。華やかな香りと繊細な味わいが特徴です。2つ目の「無濾過」は、搾った後に炭などでろ過していないことを意味します。3つ目の「原酒」は、水を加えてアルコール度数を調整していないことを意味します。無濾過も原酒も、味わいを濃く力強くする傾向があります。

4つ目の「ひやおろし」は、秋に出荷される季節の酒です。一般的には、冬に造った酒を春に一度だけ加熱殺菌(火入れ)し、夏のあいだ蔵で寝かせます。そして秋に、2回目の火入れをしないまま出荷します。ひと夏熟成させることで口当たりがまろやかになり、旨みが増すと言われます。

ヨーロッパで楽しむには

ひやおろしは秋から冬だけの限定品で、造られる量も多くありません。そのため、ヨーロッパでこの銘柄を見つけるのは簡単ではないでしょう。ただ、日本酒の専門店やオンラインショップでは、秋になると「Hiyaoroshi」と書かれた季節の酒が並ぶことがあります。ラベルにある「Muroka(無濾過)」や「Genshu(原酒)」の文字も、選ぶときの手がかりになります。大吟醸の香りを楽しむなら、冷やしすぎずに10〜15℃くらいにして、ワイングラスで飲むのがおすすめです。原酒はアルコール度数が高めのことが多いので、少しずつ飲みましょう。きのこのソテーや焼き魚、熟成チーズなど秋の料理と合わせると、熟成で生まれた旨みがよくわかります。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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