The Sake Wire

みかんとかぼすの輸出専用ビール「SORRY」新作

長野県のヤッホーブルーイングが、国産みかんとかぼす果汁を使った輸出専用のフルーツペールエールを10月から海外へ出荷している。

グラスに注がれた琥珀色のクラフトビール
グラスに注がれた琥珀色のクラフトビール — 写真: Pavel Danilyuk(Pexels)

和の素材を輸出専用にした「SORRY」

並んだクラフトビールの缶のクローズアップ
並んだクラフトビールの缶のクローズアップ — 写真: Vinícius Caricatte(Pexels)

長野県のクラフトビール醸造所ヤッホーブルーイング(Yo-Ho Brewing)は、輸出専用ブランド「SORRY」の新作「SORRY MIKAN CITRUS ALE」を2026年10月から出荷しています。出荷先はアメリカが中心です。SORRYは、日本の約20倍のクラフトビールシェアがあるアメリカ市場を強化するため、2016年にアメリカ専用として始まったブランドで、現在はほかの国にも輸出されています。コンセプトは「和のクラフトビール」です。日本ならではの素材を使い、缶には「傾奇者(かぶきもの)」をあしらっています。傾奇者とは、17世紀ごろの日本で派手な装いと型破りなふるまいをした人々のことです。これまでの製品は、かつお節(乾燥させた魚で、日本料理のだしに使う)を使った「SORRY UMAMI-IPA」、ゆずとあら塩の「SORRY NIPPON CITRUS ALE」、桜の葉を使った「SORRY SAKURA MOCHI STOUT」(現在は終売)の3つで、今回はシリーズ7年ぶりの新製品です。ヤッホーブルーイングは2026年9月時点で、スウェーデンやノルウェーを含む9か国にビールを輸出しており、アメリカがその半分以上を占めます。

みかんのピューレとかぼすで出す柑橘の香り

みかんと緑色の和柑橘
みかんと緑色の和柑橘 — 写真: Andrey Safonov(Pexels)

新作のスタイルはフルーツペールエールで、アルコール度数は5.5%、350ml缶です。大麦麦芽と小麦麦芽に、国産みかんのピューレ、オレンジ濃縮果汁、かぼす果汁を加えています。みかんは皮が薄くてむきやすい日本の小ぶりな柑橘で、かぼすは酸味の強い緑色の柑橘です。ホップの香りにみかんの香りを重ね、さわやかで飲みやすい味を狙ったといいます。開発の背景には、いくつかの追い風があります。日本のビール輸出量は2020年に新型コロナウイルスの影響で落ち込みましたが、その後は大手を中心に伸び、2024年に過去最高になりました。海外では日本食への関心とともに和の素材を使った製品が注目され、世界のフルーツビール市場も広がっています。実際、ゆずを使ったNIPPON CITRUS ALEは海外で評判がよく、出荷量を伸ばしているそうです。日本国内では輸出専用のため基本的に売られず、訪日客向けに一部の飲食店で数量限定で提供されるだけです。

ヨーロッパで楽しむには

口の広いグラスにビールを注ぐ様子
口の広いグラスにビールを注ぐ様子 — 写真: Andrew Patrick Photo(Pexels)

海外での販売は2026年11月から順次始まる予定です。ヨーロッパのどの国で扱われるかはまだ発表されていませんが、ヤッホーブルーイングはスウェーデンとノルウェーに輸出しているため、北欧の酒販店や日本食材店が最初の手がかりになりそうです。賞味期限は製造から7か月なので、見つけたら早めに飲むと柑橘の香りを楽しみやすくなります。缶から直接飲むより、口の広いグラスに注いだほうがホップとみかんの香りが立ちやすくなります。ゆずとあら塩のNIPPON CITRUS ALEも見つかれば、2本を飲み比べると日本の柑橘ごとの個性が感じられるかもしれません。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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