The Sake Wire

奈良醸造、ワールドビアカップ2026で金賞2つ

奈良のクラフトビール醸造所「奈良醸造」が、米国で開かれた世界最大級のビール審査会World Beer Cup 2026で2部門の金賞を獲得した。

金色のエールと黒ビールが並ぶクラフトビールの飲み比べ
金色のエールと黒ビールが並ぶクラフトビールの飲み比べ — 写真: Bohdan Stocek(Unsplash)

「ビール界のオリンピック」で日本勢が躍進

World Beer Cup(ワールドビアカップ)は、米国の醸造業者団体Brewers Associationが1996年から主催する国際審査会です。2026年大会には50か国から8,166銘柄が出品され、38か国から集まった255人の審査員が、100を超えるスタイル部門ごとに銘柄を伏せたブラインドテイスティングで評価しました。品質基準に届かなければメダルを出さない部門もあり、受賞は技術力の証明とされています。今回、日本勢は合計12個のメダルを獲得しました。なかでも奈良醸造(Nara Brewing)は2部門で金賞を受けています。奈良醸造は、大阪と京都に近い古都・奈良市で2018年に醸造を始めた若いブルワリーです。日本の醸造所が複数部門で同時に金賞を得たのは2010年以来、16年ぶりです。

ベルギーとアメリカを融合した「FUNCTION」

ホップの香りが立つ、淡い金色のセゾンスタイルのエール
ホップの香りが立つ、淡い金色のセゾンスタイルのエール — 写真: Luiz Felipe S. C.(Unsplash)

American-Belgo-Style Ale部門で金賞を受けた「FUNCTION」は、同社の定番銘柄です。ベルギー系の酵母とアメリカ産ホップを組み合わせたホッピーなセゾンで、アルコール度数は6.0%。柑橘や白ブドウを思わせる香りがあり、苦味は控えめです。

アルコール3%の「LIGHTHOUSE」が切り開いた初の快挙

Session Beer部門で金賞を受けた「LIGHTHOUSE」は、度数3.0%の「マイクロポーター」です。複数のロースト麦芽を使い、カカオやコーヒーのような香ばしさを出しています。温度が上がるとアーモンドのようなナッツの香りも現れます。缶は窒素を充填したナイトロ仕様で、きめ細かくクリーミーな泡が特徴です。この部門の金賞は日本初で、米国以外の醸造所が受けたのも初めてです。英国のInternational Brewing Awards 2026でも、Dark Beer部門で銀賞を受けています。代表の浪岡安則氏は、世界一のビールを造ることが創業以来の目標だったと語っています。

ヨーロッパでの楽しみ方

バーでグラスにビールを勢いよく注いでいる様子
バーでグラスにビールを勢いよく注いでいる様子 — 写真: Pavel Danilyuk(Pexels)

ベルギーのセゾンや英国のポーターに親しんだヨーロッパの読者にとって、FUNCTIONとLIGHTHOUSEは、欧州のスタイルが日本でどう解釈されているかを味わえるビールです。日本のクラフトビールを扱う専門店で見かけたら、手に取ってみるのもよいでしょう。LIGHTHOUSEは、缶を振ってから勢いよくグラスに注ぐのがメーカーの推奨です。度数は低めで、軽やかな飲み口が特徴です。奈良醸造は日本酒の酒蔵との共同醸造にも取り組んでおり、日本酒好きにとっても今後の動きが気になるブルワリーです。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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