The Sake Wire

駒ケ岳シングルモルト、限定品から通年販売へ

信州のマルス駒ケ岳蒸溜所が、年ごとの限定品だったシングルモルトを通年で買える定番商品に切り替えました。

日本アルプスのふもとの山並みと蒸溜所のある谷
日本アルプスのふもとの山並みと蒸溜所のある谷 — 写真: 雷太(flickr, CC BY)

日本の中部、長野県の山あいにある宮田村で造られるウイスキー「シングルモルト駒ケ岳」が、大きく方針を変えました。運営するのは鹿児島市に本社を置く本坊酒造です。これまでは毎年ブレンドを変え、本数を限って発売してきましたが、現在は一年を通して販売しています。長野県の地元紙・信濃毎日新聞によると、そのために生産設備を少しずつ増やし、毎回同じ香りと味に仕上げることを目指しているそうです。

「年ごとの限定品」から「いつでも買える定番」へ

シングルモルトウイスキーをグラスに注いだ様子
シングルモルトウイスキーをグラスに注いだ様子 — 写真: cottonbro studio(Pexels)

シングルモルトとは、ひとつの蒸溜所で大麦麦芽だけを原料に造ったウイスキーのことです。蒸溜所ごとの個性がそのまま出るのが魅力です。駒ケ岳はこれまで、その年ごとに原酒の組み合わせを変えた「一度きりのボトル」でした。収集家には面白い反面、ファンが同じ味をもう一度楽しむことはできませんでした。通年販売にするには、原酒を安定して用意できることと、ロットが変わっても味がぶれないことが欠かせません。今回の方針転換は、蒸溜所が生産量と品質管理の両方で次の段階を目指していることをうかがわせます。

スナックの棚に並ぶ日常の酒をめざして

バーの棚に並ぶウイスキーボトル。馴染みの店でいつでも飲める酒という雰囲気のイメージ
バーの棚に並ぶウイスキーボトル。馴染みの店でいつでも飲める酒という雰囲気のイメージ — 写真: Thu Huynh(Pexels)

記事の見出しに使われた「スナックでボトルが並ぶ光景を」という言葉に、この方針の狙いがよく表れています。日本の「スナック」は、ママと呼ばれる店主が切り盛りする小さなバーです。常連客が自分のボトルを店に預けて少しずつ飲む「ボトルキープ」の文化があります。棚に並ぶのは、特別な日の一本ではなく、いつでも同じ銘柄を買い足せる身近な酒です。限定品として話題になってきた駒ケ岳を、そうした日常の場で飲まれる酒にしたいという思いが読み取れます。

ヨーロッパでの楽しみ方

テイスティンググラスに注いだシングルモルト
テイスティンググラスに注いだシングルモルト — 写真: Michael M(Pexels)

日本のウイスキーは人気が高く、ヨーロッパでは品薄や高値になりがちでした。日本国内で定番商品になると、輸入元が継続して仕入れる計画も立てやすくなるかもしれません。ジャパニーズウイスキーを扱う専門店では、「年ごとの限定ボトル」ではなく通年商品の「シングルモルト駒ケ岳」が入っているか、ラベルを見て確かめてみてください。まずはストレートで味わい、少量の水を加えて香りがどう開くかを試す方法もあります。また、今回の狙いは「いつ開けても同じ味」になることです。年をまたいで二本を飲み比べ、その一貫性を自分の舌で確かめるのも、定番化したウイスキーならではの楽しみ方です。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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