The Sake Wire

IWC審査陣が福井・鯖江の「梵」蔵を訪問

IWC2026で2部門の最高賞を受けた福井県鯖江市の加藤吉平商店を、IWC日本酒部門の責任者らが訪れ、造りの現場を見て回った。

ロンドンで毎年開かれる世界的な酒類品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)」の日本酒部門を率いる一行が、2026年10月3日、福井県鯖江市の老舗酒蔵・加藤吉平商店を訪れました。銘柄「梵(Born)」で知られるこの蔵は、今年のIWCでスパークリング日本酒と熟成酒の2部門で最高賞を受けています。欧州で酒の評価を決める審査の責任者が、評価した酒の造り手を自ら訪ねるという、ヨーロッパの読者に直接つながる出来事です。

欧州の審査陣が蔵の現場へ

福井県は本州の中央部、日本海側に位置する県で、鯖江市はその県北部にあります。福井放送(FBC)によると、IWC日本酒部門のマネージング・ディレクター、クリス・アシュトン氏らの一行は醸造の現場を見学し、福井の酒造りへの理解を深めました。アシュトン氏は、蔵がどのように清潔さを保っているのかを見るのがとても楽しく、興味深いと感想を語っています。視察には福井県外の酒蔵の関係者も同行しました。

IWCの日本酒部門は、海外で開かれる日本酒コンテストの中でも注目度が高く、毎年選ばれる「チャンピオン・サケ」が部門全体の頂点とされています。グラスの中の酒だけを評価する審査員が、その酒の生まれた場所や衛生管理まで自分の目で確かめたことで、評価と現場の距離が縮まりました。

スパークリングと熟成、2つのスタイル

泡が立ちのぼるスパークリング日本酒と琥珀色の熟成酒
泡が立ちのぼるスパークリング日本酒と琥珀色の熟成酒 — 写真: Chris F(Pexels)

今回受賞したのは、日本酒の中でも新しい楽しみ方として広がっている2つのスタイルです。スパークリング日本酒は瓶の中などで炭酸ガスを含ませた発泡性の酒で、乾杯や食前酒に向きます。熟成酒は、通常は新しいうちに出荷される日本酒を長期間寝かせたもので、色は琥珀色を帯び、ナッツやカラメルを思わせる深い香りが出てきます。性格の大きく異なる2部門での最高賞は、この蔵の幅広さを物語っています。

ヨーロッパでの楽しみ方

ワイングラスと熟成チーズが並ぶテーブル
ワイングラスと熟成チーズが並ぶテーブル — 写真: cottonbro studio(Pexels)

IWCの受賞酒は、欧州の酒販店やレストランで「IWC Trophy」などの表示とともに紹介されることがよくあります。ボトルやワインリストで「Born」の名前を見かけたら、受賞した2つのスタイルを知るきっかけになるかもしれません。スパークリングはよく冷やしてフルートグラスで食前酒に、熟成酒は少し温度を上げて小さめのワイングラスで、熟成したハードチーズやナッツ、きのこ料理と合わせると、香りの奥行きが感じられやすくなります。

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