The Sake Wire

猛暑に負けない酒米「越の雫」で新酒仕込み

福井県勝山市の老舗蔵・一本義久保本店が、猛暑と大雨の夏を越えた地元産の酒米「越の雫」で今季の新酒造りを始めた。

秋の収穫を終え、仕込みを待つ酒米
秋の収穫を終え、仕込みを待つ酒米 — 写真: Andy Arbeit(Unsplash)

日本海側の福井県勝山市にある老舗酒蔵、一本義久保本店(いっぽんぎくぼほんてん)で、今季収穫されたばかりの米を使う新酒の仕込みが始まりました。使うのは、勝山市を含む県東部の山あいの地域「奥越(おくえつ)」で育った酒米「越の雫(こしのしずく)」です。今年の日本の夏は危険なほどの暑さと記録的な大雨が続き、米の出来が心配されていました。今年の仕込みは、気候の変化に造り手がどう備えているかを示す一つの例です。

暑さに強い酒米が支えた今年の仕込み

酒米とは、日本酒造りのために育てられる米のことです。食べる米より粒が大きく、中心にでんぷん質が集まっているのが特徴です。越の雫は暑さに強い品種で、今年は8月中旬のお盆休みが明けてから収穫しました。このため厳しい夏を越えても、予定どおり仕込みの日を迎えられました。高温による品質の低下は日本の稲作全体の課題になっており、品種の選び方や収穫の時期が酒の品質を守る手段になっていると言えそうです。

杜氏が目指す「みずみずしさ」

越の雫で造る酒は、みずみずしさと豊かな香りや旨みをあわせ持つのが持ち味です。蔵の醸造責任者である杜氏(とうじ)の大井信積(おおい・のぶかず)さんは、今年もいつもと同じように、みずみずしく味わい深い酒に仕上げたいと話しています。仕込んだ酒は10月22日に「初搾り」を迎え、福井県内の飲食店へ届けられました。11月7日からは店頭でも売り出される予定です。

新酒の季節をヨーロッパで楽しむには

今回の初搾りは、まず地元向けに出荷されました。ただ、秋から冬にかけて日本の蔵がその年の米で造る「新酒」や、搾ってすぐ瓶に詰める「しぼりたて」は、ヨーロッパの専門店や日本酒の輸入業者でも季節の商品として扱われることがあります。ラベルや商品説明で酒米の品種や産地を確かめてみてください。福井の酒を選ぶなら、地元の米にこだわる蔵かどうかも一つの目安になります。搾りたての新酒は、冷やして新鮮な香りを楽しむのがおすすめです。その年の天候が味にどう表れたかを考えながら飲むと、日本酒も農産物だと実感できるかもしれません。

参考・出典 FNNプライムオンライン(福井テレビ)「奥越産の酒米「越の雫」で新酒の初仕込み 勝山の一本義久保本店 みずみずしく芳醇な味わいに 10月22日に初搾り」

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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