The Sake Wire

北海道の新興蔵、癖を抑えたスパークリング日本酒「ノチウ」

北海道蘭越町の森ノ醸造所が、これまでの個性的な酒とは違う、爽やかで飲みやすいスパークリング日本酒「ノチウ」を発売した。

雪の残る北海道の田園風景
雪の残る北海道の田園風景 — 写真: Marek Okon(Unsplash)

名門蔵の醸造責任者が北の地で始めた挑戦

森ノ醸造所は、日本最北の島である北海道の南西部、蘭越町(らんこしちょう)にある新しい酒蔵です。日本酒専門メディアのSAKE Streetによると、創業者の北原亮庫(きたはら・りょうご)氏は、東京の西隣にある山梨県の酒蔵、山梨銘醸の醸造責任者でした。そこで銘柄「七賢(しちけん)」の品質向上や新商品の開発を担ってきました。2024年秋に山梨銘醸を退職し、スパークリング日本酒だけを造る蔵をゼロから立ち上げました。蘭越での酒造りは2025年の暮れに始まっています。

スパークリング日本酒の造り方は、大きく2つに分かれます。できあがった酒に炭酸ガスを加える方法と、瓶の中で酵母に2度目の発酵をさせ、自然に泡を生む「瓶内二次発酵」です。後者はシャンパーニュと同じ考え方の製法です。森ノ醸造所は、この瓶内二次発酵を中心に据えた蔵として紹介されています。

「癖を抑えた」新作ノチウ

細かな泡が立ちのぼる、淡い色のスパークリングのグラス
細かな泡が立ちのぼる、淡い色のスパークリングのグラス — 写真: Bent Vermeiren(Pexels)

北海道新聞によると、同蔵は新商品「ノチウ」を発売しました。森ノ醸造所がこれまでに出した酒は、個性が強く、はっきりした飲み口のものだったといいます。ノチウはその路線から離れ、癖を抑えて、爽やかですっきりとした、飲みやすい味わいに仕上げたと伝えられています。

価格、アルコール度数、原料米などの詳しい情報は、同紙の公開部分には載っていません。それでも、創業して間もない蔵が個性派の酒に加えて、初めての人でも手に取りやすい一本を用意したことは、品ぞろえを広げる動きとして注目できます。

ヨーロッパでの楽しみ方

ワイングラスに注がれた、きめ細かな泡の立つスパークリング日本酒
ワイングラスに注がれた、きめ細かな泡の立つスパークリング日本酒 — 写真: Ivan S(Pexels)

森ノ醸造所の酒がヨーロッパで流通しているかどうかは、現時点では確認できていません。新しい蔵の酒は輸入量がごく限られることが多いため、日本酒専門の輸入業者や酒販店に、北海道の新しい蔵の酒を扱う予定があるか尋ねてみるのが近道です。手に入ったら、よく冷やして、香りが広がりやすいワイングラスに注ぐのがおすすめです。すっきりしたタイプのスパークリング日本酒は、食前酒として、また生牡蠣や白身魚のカルパッチョのような軽い前菜と合わせやすいでしょう。シャンパーニュやカヴァの代わりに乾杯に使うのも一つの方法です。ラベルで瓶内二次発酵かどうかを確かめると、泡のきめ細かさの違いにも気づけるでしょう。

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