新潟の老舗「越後鶴亀」全焼、再建へ
1890年創業の新潟の酒蔵「越後鶴亀」が7月の火災で全焼し、蔵元は「酒造りを決して絶やさない」と再建への決意を公表した。
日本有数の酒どころとして知られる新潟県で、1890年創業の酒蔵「越後鶴亀(えちごつるかめ)」が火災に見舞われました。新潟県は日本海側に位置し、米と水に恵まれ、すっきりとした味わいの酒で国内外に知られています。7月19日、新潟市西蒲区竹野町にある同社から火が出て、酒蔵は全焼しました。周辺の住宅などを含め、少なくとも7棟が焼けています。
蔵を失った火災と原因の見解
火災から5日後の7月24日、越後鶴亀は自社のホームページなどで声明を出しました。地域の住民と取引先に向けて謝罪したうえで、出火の原因については「電気系統の設備で起きた漏電の可能性が高い」という見解が示されたと説明しています。今後は必要な対応を進め、同じ事故を繰り返さないための対策を徹底するとしています。
130年以上続く酒造りを未来へ
声明の中心は、再建への強い意思です。蔵元は、越後鶴亀の酒造りを途切れさせることなく、創業から受け継いできた思いと磨いてきた技術を次の世代へつなぎたいと述べています。さらに、安全を何より優先した製造体制を一から組み直し、飲み手に喜ばれる酒を届けられる蔵として立て直す考えを示しました。日本の酒蔵の多くは、建物や設備だけでなく、蔵に住み着いた微生物の環境や職人の経験そのものが酒の個性を形づくります。蔵を丸ごと失うことは、単なる設備の損失以上の意味を持ちます。
越後鶴亀の酒を味わうということ
越後鶴亀の代表的なスタイルの一つが純米吟醸です。純米吟醸とは、米・米麹・水だけで造り、米を外側から削って小さくしたうえで、低い温度でゆっくり発酵させた酒を指します。一般に、果実を思わせる穏やかな香りと、なめらかな口当たりが特徴とされます。
ヨーロッパの読者にとって、この知らせは「一つの蔵の歩みを見守る」きっかけになります。日本酒専門店や輸入業者の棚で越後鶴亀のボトルを見つけたら、それは火災以前に造られた酒であり、再建後とは異なる環境で生まれた一本です。ラベルに記された「純米吟醸」などの表示を手がかりに、少し冷やして白ワイン用のグラスで香りを確かめてみてください。そして今後、新しい蔵でどのような酒が生まれるのか、再建の知らせに注目していきたいところです。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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