The Sake Wire

「酔楽天」の秋田酒造、東京の共立HD傘下に

「秋田晴」「酔楽天」を造る秋田酒造が全株式を東京の共立ホールディングスに譲渡し、新体制のもとで酒造りを続ける。

日本の本州北部にある秋田県。その県庁所在地の秋田市にある酒蔵、秋田酒造が全株式を東京の共立ホールディングスに譲渡し、同社の子会社になりました。地元紙の秋田魁新報が2026年9月29日に報じています。蔵は閉じず、新しい親会社のもとで事業を続けます。

経営が交代しても、蔵は続く

経営権の譲渡・新体制発表を思わせる、オフィスでの署名・会議の様子
経営権の譲渡・新体制発表を思わせる、オフィスでの署名・会議の様子 — 写真: Kampus Production(Pexels)

報道によると、秋田酒造の新しい社長には、共立ホールディングスで役員室の部長を務めていた髙居翔氏(39歳)が就きました。譲渡の金額や、今後の銘柄・生産量・輸出の方針は、公開されている記事の範囲では明らかになっていません。はっきりしているのは、経営の主体が東京の企業グループに移ったことと、そのうえで蔵の名前と酒造りが残ることです。

「秋田晴」と「酔楽天」

秋田酒造は「秋田晴(Akitabare)」と「酔楽天(Suirakuten)」の二つの銘柄で知られています。酔楽天には、秋田県で開発された酒造好適米「秋田酒こまち」を使った大吟醸もあります。大吟醸は、米の外側を削って元の重さの50%以下にしてから仕込む等級の酒です。香りが華やかで、口当たりが軽くなる傾向があります。

小さな蔵が多い業界で

精米された酒造りの米(イメージ)
精米された酒造りの米(イメージ) — 写真: Mari M(Pexels)

日本の清酒業界では、資本金3億円以下または従業員300人以下の会社が中小企業とされ、この基準を超える大企業はごく一部です。一方で、年間出荷量が3,000キロリットル以上の比較的大きな蔵だけで、全国の出荷量の64.2%を占めています(SAKE Street)。残りを多くの小さな蔵が分け合っている計算です。外部の資本を受け入れて銘柄を残すという選択は、こうした蔵が生き残る形の一つといえます。

ヨーロッパでこの蔵の酒を探すときは、ラベルや商品リストにある「Akita Shuzo」「Akitabare」「Suirakuten」の表記が手がかりになります。大吟醸を飲むなら、よく冷やしてワイングラスに注ぐと香りがよく分かります。経営が変わったことで味わいやラインナップ、海外への出荷がどう変わるのか。今後の動きに注目です。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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