道後の水口酒造が新体制へ 海外を視野に刷新
愛媛・道後温泉で1895年から続く水口酒造が10月1日に新しい経営体制へ移り、旗艦銘柄「NIKITATSU」を軸に海外展開を急ぐ。

日本最古の温泉地の一つとされる道後温泉(四国・愛媛県松山市)で、唯一の酒蔵として1895年から酒を造ってきた水口酒造が、2026年10月1日に新しい経営体制へ移りました。6代目蔵元で代表取締役社長の水口皓介氏が率い、各分野の専門家を集めた執行チームで、高品質な日本酒づくりと海外市場の開拓を進めます。
「暖簾を破れ」という家訓

創業家には「暖簾を守るな、暖簾を破れ」という教えが伝わっています。暖簾は店の入口に掛ける布で、日本では店の信用や伝統の象徴です。伝統をただ守るのではなく、あえて破って前に進め、という意味になります。蔵は創業130年を経て「道後から世界へ、世界から道後へ」というビジョンを掲げました。新体制で取り組むのは、特定名称酒(原料や精米歩合などの基準を満たした上位区分の日本酒)の価値を高めること、海外市場の開拓、地域と組んだ食文化体験づくり、そして次の世代へ引き継げる経営の仕組みづくりです。水口氏は、100年後も世界中で愛され、その一杯をきっかけに道後を訪れたいと思ってもらえる酒を目指すと語っています。
旗艦銘柄「NIKITATSU」の3本

2026年2月に始まった新ブランド「NIKITATSU(仁喜多津)」は、新体制の顔となる銘柄です。9月30日と10月1日には、東京で開かれた若手蔵元のイベント「若手の夜明け」に初めて出展し、3本を披露しました。最上位の純米大吟醸は、華やかな香りとふくよかな米の旨みを持ち、乾杯向けの一本です。純米吟醸の無濾過生原酒は、ろ過・加熱殺菌・加水をしない搾りたての特別版で、花から採った酵母による香り、繊細な酸、かすかな発泡感が特徴です。純米酒は切れのよい辛口寄りの味わいで、冷やしても燗にしても楽しめる食中酒として造られています。
受賞歴と幅広い酒づくり

水口酒造は全国新酒鑑評会で通算7度の金賞を受けています。清酒のほか「道後ビール」や焼酎、リキュール、スピリッツまで手がける総合的な造り手です。蔵独自の「純氷」技術も、酒の仕上げに生かしているといいます。
ヨーロッパでこの蔵の酒を探すなら、日本酒専門店や輸入業者に「NIKITATSU」または「Minakuchi Shuzo」の名前で問い合わせるのが近道です。最初の一本には純米酒が向いています。温度で表情が変わるので、冷やした状態と40度前後に温めた状態で飲み比べると、米の味わいの違いが分かりやすくなります。純米大吟醸は白ワイン用のグラスで香りを楽しむのがおすすめです。新体制のもとでどの市場に向けて輸出が始まるのか、今後の動きにも注目です。
参考・出典
- PR TIMES(水口酒造): https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000140111.html
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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