The Sake Wire

横須賀ビールのESB、英国の大会で世界一

神奈川県横須賀市の醸造所「横須賀ビール」の英国式ビター「Yokosuka Red Brick」が、World Beer Awards 2026で部門の世界最高賞を受けました。

クラフトビール(イメージ)
クラフトビール(イメージ) — 写真: cottonbro studio(Pexels)

神奈川県横須賀市のクラフトビール醸造所「横須賀ビール」が、英国で開催された国際コンテスト「World Beer Awards(ワールド・ビア・アワード)2026」で快挙を果たしました。英国発祥のスタイルで造った「Yokosuka Red Brick(ヨコスカ・レッド・ブリック)」が、アルコール度数5.5%を超えるビターの部門で最高賞「World’s Best(世界一)」に選ばれたのです。横須賀市は東京の南、三浦半島にある港町です。同社にとって今回が初めての出品で、出品した4銘柄はすべて受賞しました。

英国のスタイルで、英国の大会の頂点に

赤茶色に輝くESBスタイルのビール
赤茶色に輝くESBスタイルのビール — 写真: Andrew Patrick Photo(Pexels)

World Beer Awardsは世界各国のビールを対象に年1回行われる国際大会です。同社は6月に出品し、8月20日に結果の通知を受けました。9月1日には代表の下澤敏也氏らが横須賀市の上地克明市長を訪ね、受賞を報告しています。

受賞したRed Brickは「ESB(エクストラ・スペシャル・ビター)」に分類されます。ESBは英国のパブ文化から生まれた、麦芽の厚みとホップの苦みのバランスを楽しむスタイルです。Red Brickは麦芽のしっかりした甘みに、ホップの華やかな香りと苦みが重なる、コクのある味わいが特徴です。今年5月に登場した新作で、醸造長の田村祐貴氏によると、名前は店舗の赤レンガの外観とビールの赤茶色に由来します。

定番の3銘柄も受賞

色の異なるクラフトビールの飲み比べ
色の異なるクラフトビールの飲み比べ — 写真: Donovan Kelly(Pexels)

同社の定番銘柄もそろって評価されました。ベルギー発祥の農家風エール「Yokosuka Beer Saison」がゴールド、ホップの香りを前面に出した「Yokosuka Beer IPA」がシルバー、ドイツ式の小麦ビール「Yokosuka Beer Weizen」がブロンズです。英国、ベルギー、ドイツ、米国と、ヨーロッパの読者にもなじみのあるスタイルを幅広く造り分ける技術が示された形です。

醸造長のこだわりと、麦芽かすの再活用

注がれたクラフトビールのグラス
注がれたクラフトビールのグラス — 写真: Richard Bell(Unsplash)

田村氏は飲食業界から醸造の道に移り、今年で9年目です。個性を際立たせ、一口目で満足感が得られる味を目指しており、店で出す料理とのペアリングにも力を入れています。また同社は、仕込みで出る麦芽の搾りかすを自社の大型乾燥機で加工し、おつまみ用のクッキーにするなど、環境に配慮した取り組みも進めています。三浦半島では醸造所をめぐるツアーや飲み比べイベントが頻繁に開かれ、クラフトビールの人気が高まっており、今回の受賞はその勢いを後押ししそうです。

ヨーロッパの読者にとって面白いのは、日本の小さな醸造所が英国の伝統的なスタイルで本場の大会の頂点に立った点です。一次情報には輸出の予定は書かれていませんが、手元の英国産ESBを飲みながら、麦芽の甘みとホップの苦みの釣り合いに注目すると、この受賞の意味が見えてきます。醸造長が勧める組み合わせはフィッシュアンドチップスなどのパブ料理です。ゆっくり飲むのに向いたスタイルなので、冷やしすぎず、少し温度が上がって香りが開いていく変化も楽しめます。日本のクラフトビールを扱う専門店で横須賀ビールの名前を見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

秋田の酒を EU で試す — €6 から

180ml のお試しサイズと、日本酒・ワイン・ビール・ジンのフルボトル。アムステルダムから EU 域内へ発送。

ショップへ →