佐渡の若き蔵元、「雅楽代」で6カ国へ
佐渡島の天領盃酒造が主力銘柄「雅楽代」を看板に今年から輸出を本格化し、約半年でアジアと北米の6カ国・地域へ進出した。
33歳の蔵元が引き継いだ佐渡の酒蔵
天領盃酒造は、新潟県の沖合、日本海に浮かぶ佐渡島にある酒蔵です。2018年、千葉県出身の加登仙一(かとう・せんいち)氏がこの蔵を事業承継し、報道時点で33歳の代表を務めていました。地元の新潟日報によると、加登氏は蔵を引き継いだ当初から海外進出を構想していました。家業として代々受け継がれることが多い日本の酒造業で、外から来た若い経営者が蔵を継ぎ、最初から世界を視野に入れていた点がこの話の出発点です。
まず国内で名を上げ、それから海外へ
ただし、蔵はすぐに輸出へ踏み切ったわけではありません。加登氏は、海外の買い手は日本国内での評価を見て酒を選ぶと考え、まず国内で高い知名度と人気を得ることが欠かせないと判断しました。その中心となったのが主力銘柄「雅楽代(うたしろ)」です。国内で支持を広げたこの銘柄を看板に、蔵は今年から輸出を本格化させ、約半年でアジアと北米の6つの国・地域に進出しました。さらに、10年後には売上高に占める輸出の割合を25%まで高める構想を掲げています。
設備増強と既存銘柄の見直し
海外展開と並行して、蔵は設備の増強や既存銘柄のリブランディングも進めています。蔵名と同じ名を持つ銘柄「天領盃」では季節限定の酒も手がけており、看板の「雅楽代」と既存銘柄の両方で経営の土台を固めようとしています。
報道で挙げられた進出先はアジアと北米で、報道時点ではヨーロッパでの展開はまだこれからの段階でした。それでも、国内で評価を固めてから海外へ出るというこの蔵の順序は、日本の小さな酒蔵が次にどの市場を目指すかを考える手がかりになります。ヨーロッパで探すときは、ラベルの「雅楽代」または「Utashiro」の表記が目印です。新潟の酒は、軽やかで後味のすっきりした「淡麗辛口」というスタイルで知られていますが、雅楽代の蔵元は「新しい新潟淡麗」をテーマに発信しています。手に入ったら、よく冷やして白ワイン用のグラスに注ぎ、香りの穏やかさと飲み終わりのキレを確かめてみるのもよいでしょう。季節限定の酒が届く機会があれば、同じ蔵の定番品と飲み比べるのも楽しみ方の一つです。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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