猛暑に強い佐賀の新酒米「さがなみ」、10蔵で試験醸造へ
佐賀県が猛暑に対応した酒米の新品種「佐賀酒73号」の愛称を「さがなみ」と決め、今季10の酒蔵が試験醸造を計画している。

佐賀県は九州の北西部にある県です。県の農業試験研究センターが開発した酒米の新品種「佐賀酒73号」について、県は愛称を「さがなみ」に決めました。酒米(酒造好適米)は日本酒を造るために育てる専用の米で、一般に食用の米より粒が大きいのが特徴です。今年は複数の酒蔵がそろってこの米で酒を仕込む予定で、暑さが厳しくなるなかでの酒米づくりの一例として注目されます。
猛暑に負けない酒米を目指して

「さがなみ」は、近年の猛暑に対応するために開発されました。粒が大きく、収穫量が多く、稲が倒れにくいことが特長です。実った稲が倒れる「倒伏」は、収穫量や米の品質を下げる原因になるため、農家にとって大切な性質です。この米で造った日本酒を専門家が試飲して評価したところ、香りの評価が高く、味に厚みやコクを感じるという声もありました。
愛称には、佐賀県が面する二つの海(北の玄界灘と南の有明海)の波と、風に揺れる稲穂という県らしい風景が込められています。さらに、佐賀から世界へ日本酒の「新しい波」を起こしたいという思いも重ねられています。
5カ所の田んぼと10の酒蔵で試す
2026年産の「さがなみ」は、唐津市を含む県内5カ所、合計3.65ヘクタールで試験的に栽培されています。収穫した米を使い、10の酒蔵が試験醸造を計画しています。県の流通・貿易課の担当者は、複数の蔵がこの米で仕込む年を迎え、うまくいってほしいという願いと楽しみな気持ちがあると話します。そして、県民をはじめ多くの人に、新しい酒米のデビューとその魅力を伝えていきたいとしています。
ヨーロッパでの楽しみ方
「さがなみ」の酒はまだ試験醸造の段階で、ヨーロッパで手に入る時期はわかっていません。ただ、日本酒のラベルには米の品種名が書かれていることが多いため、山田錦や雄町といった有名な品種と並ぶ新しい名前として覚えておく価値があります。気候の変化に合わせて原料そのものを見直す動きは、ヨーロッパのワイン産地で品種選びが話題になるのと同じ流れと言えるでしょう。将来ラベルに「さがなみ」の名前を見つけたら、評価の高い香りと味の厚みに注目してみてください。ワイングラスに注ぎ、少し温度が上がるにつれて変わる香りを確かめるのもおすすめです。
参考・出典 佐賀新聞「酒米新品種の愛称は『さがなみ』 県農業試験研究センターが開発 新しい波を起こす日本酒、佐賀から世界へ」
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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