お寺の地下で生まれた小樽初のクラフトジン
北海道小樽市で、寺院の地下駐車場を改装した市内初のクラフトジン蒸留所が、道産素材を使った第1弾のジンを発売した。
北海道の港町・小樽市で、少し変わった場所に生まれたジン蒸留所が最初の製品を出しました。故郷に戻った峰尾真人さん(31)は、実家の寺院の地下駐車場を改装し、市内で初めてのクラフトジン蒸留所を開きました。第1弾の「オオトリ・ジン・クラシック(Ootori Gin Classic)」は北海道産の素材を使って仕上げられ、販売が始まっています。北海道新聞は見出しで、この1本を「奥深い味わい」と伝えています。
寺院の地下という異色の蒸留所
小樽は北海道の中心都市・札幌から西へ電車で40分ほどの港町で、運河や古い石造りの倉庫で知られています。峰尾さんは、大都市から生まれ故郷に戻る「Uターン」と呼ばれる移住の形でこの町に戻りました。蒸留所の場所に選んだのは、実家である寺院の地下駐車場です。北海道新聞は6月の段階で、寺院の地下に蒸留所を設けて8月にも出荷を始める計画を報じていました。今回の発売で、その計画が形になりました。
寺院と蒸留所の組み合わせは、ヨーロッパの修道院がビールやリキュールを造ってきた歴史を思わせます。ただし日本では珍しい例で、大がかりな設備を持たないマイクロ蒸留所ならではの発想といえます。
北海道の素材で描く「クラシック」

ジンは、ジュニパーベリー(西洋ネズの実)を中心に、さまざまな植物(ボタニカル)で香りをつけた蒸留酒です。日本では2010年代後半から、ゆずや山椒、緑茶など土地の素材を生かしたクラフトジンが各地で増えてきました。オオトリ・ジン・クラシックも北海道産の素材を取り入れていますが、使ったボタニカルの詳しい内容は、現時点で公開されている報道からはわかりません。「クラシック」という名前からは、奇抜さよりもジンらしい骨格を大切にした1本であることがうかがえます。
ヨーロッパでの楽しみ方
この蒸留所はできたばかりで、今のところヨーロッパでの取り扱いは確認されていません。まずは「北海道のクラフトジン」「小樽」といった言葉を覚えておき、日本のジンを扱う専門店やオンラインショップで新しい銘柄が入ってきたときに目を留めてみてください。日本のクラフトジンは、ジンの本場であるヨーロッパの物差しで比べると個性がよくわかります。最初は少量の水か氷だけで香りを確かめ、次にトニックで割って、北の土地の素材がどう感じられるかを見てみるのがおすすめです。小さな蒸留所の第1弾は、造り手がこれからどう進んでいくかを追いかける出発点でもあります。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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