隠岐の離島に新蒸留所、バーボン様式に挑む
日本海の隠岐諸島・海士町に6月、ウイスキーとジンの蒸留所「Distillery Drift Mark」が開業し、日本では珍しいバーボンスタイルに挑む。

島根県の沖合、日本海に浮かぶ隠岐諸島の小さな町・海士町(あまちょう)で、2026年6月13日にウイスキーとジンの蒸留所「Distillery Drift Mark(ディスティラリー・ドリフト・マーク)」がグランドオープンしました。運営するのは、2024年6月に同町で設立されたAMA Whiskey&Co.(代表取締役社長:山内茂)です。蒸留所の開業前に発売したクラフトジンがすでに国際的な評価を得ており、離島から世界を目指す新しい造り手として注目されます。
ネットワークでつながる離島の蒸留所

Distillery Drift Markは、東京・渋谷のWhiskey&Co.(代表取締役:大森章平)が全国に広げている小規模な都市型蒸留所のネットワーク「Whiskey&Co. Brands Network」に、最初に加盟した蒸留所です。Whiskey&Co.は2021年に「Japanese “Bourbon Whiskey” Style」を掲げて創業し、静岡県三島市では自社の蒸留所「Distillery Water Dragon」を運営しています。開業の日には、三島で蒸留し海士で熟成させたウイスキーの試飲も予定されていました。拠点どうしが原酒を行き来させる、このネットワークならではの造り方がうかがえます。隠岐は日本最古の歴史書『古事記』にも登場し、「神々の島」とも呼ばれます。蒸留所には「Drifter’s Cafe&Bar」が併設され、島の住民や訪れた人が集まる場所にもなっています。
バーボン様式と、隠岐の植物を使うジン

同社が主力に据えるのは、日本ではまだ造り手の少ないバーボンスタイルのウイスキーです。バーボンは一般に、トウモロコシを主体とした原料と、内側を焦がした新樽での熟成で知られるアメリカのスタイルです。ただし、Drift Markの具体的な原料や樽については、まだ公表されていません。一方、隠岐の植物(ボタニカル)で香りづけしたクラフトジン「GodSpirits」は、英国の業界誌The Spirits Businessが主催する「The Gin Masters 2025」と、「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2026」の両方で銀賞を受けています。島の風土を映すジンが、蒸留所よりも先に評価を得たことになります。
ヨーロッパの読者が注目したい点

まず手に取りやすいのはジンです。英国の品評会で銀賞を受けたGodSpiritsは、ヨーロッパのジン好きにも比べやすい一本です。島の植物の香りは、ストレートか少量の水で確かめたあと、トニックで割る飲み方もあります。ウイスキーは熟成に時間がかかるため、最初の製品が出るまではしばらく待つことになります。スコッチともアメリカのバーボンとも違う「日本の離島で造るバーボン様式」がどんな味になるのか。発売情報は、同社の公式Instagramで確認できます。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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