The Sake Wire

日東紅茶100年、紅茶を醸したヘイジーエール「茶霞」

日本初の国産ブランド紅茶を起源とする日東紅茶が、横浜のYellow Monkey Brewingと組み、ミルクティーを思わせる紅茶ビール「CHA-GASUMI -茶霞-」を数量限定で発売した。

日東紅茶とYellow Monkey Brewingが共同開発した紅茶ビール「CHA-GASUMI -茶霞-」
日東紅茶とYellow Monkey Brewingが共同開発した紅茶ビール「CHA-GASUMI -茶霞-」 — 画像提供: 三井農林(PR TIMES)(プレスリリースより)

日本の紅茶ブランド「日東紅茶」を展開する三井農林は、横浜のクラフトブルワリー、Yellow Monkey Brewing(YMB)と共同で、紅茶を使ったビール「CHA-GASUMI -茶霞-」を開発しました。2026年9月19日から数量限定で販売が始まりました。日東紅茶は1927年、日本で最初の国産ブランド紅茶「三井紅茶」として誕生し、2027年に100周年を迎えます。今回のビールは、その記念プロジェクト「NITTOH 100 PICNIC」のコラボレーション第一弾です。

ロイヤルミルクティーをビールで表現する

CHA-GASUMI -茶霞-のプレス画像(日東紅茶×Yellow Monkey Brewing)
CHA-GASUMI -茶霞-のプレス画像(日東紅茶×Yellow Monkey Brewing) — 画像提供: 三井農林(PR TIMES)(プレスリリースより)

スタイルは「Hazy Tea Ale」で、アルコール度数は4.5%です。原料には麦芽、オーツ麦、紅茶葉、ラクトース(乳糖)、ホップを使っています。日本の酒税法では「発泡酒」に分類されます。副原料を使うため、日本の法律上の「ビール」とは別の区分になります。YMBのヘッドブルワー、齋藤健吾氏は、狙いを「見た目も味もロイヤルミルクティー」と説明しています。オーツ麦とラクトースでなめらかな口当たりを出しつつ、後味は軽く爽やかに仕上げたとのことです。ロイヤルミルクティーは、日本で紅茶を牛乳で煮出して作る濃厚なミルクティーを指します。

約22kgの茶葉と、名前に込めた意味

麦汁に紅茶葉を投入し、ミルクティーのような色に抽出する醸造工程
麦汁に紅茶葉を投入し、ミルクティーのような色に抽出する醸造工程 — 画像提供: 三井農林(PR TIMES)(プレスリリースより)

YMBは開発にあたり、日東紅茶のチームと一緒に、さまざまな茶葉をストレートとミルクティーで飲み比べました。発酵や低温で香りが弱まることも考え、インドのアッサムとスリランカのウバを合わせて約22kg使うことに決めました。茶葉は麦汁に直接入れて抽出しています。商品名の「霞(かすみ)」は、ミルクティーのように柔らかく濁った色合いを表しています。同時に、良い茶葉は霧や霞の立つ土地で育つことが多いという、茶づくりへの敬意も込められています。

日本の素材で新しいスタイルを探るブルワリー

クラフトビールの醸造タンクが並ぶブルワリー内部
クラフトビールの醸造タンクが並ぶブルワリー内部 — 写真: Lens Fables(Unsplash)

YMBは「Japanese Style Beer」という新しいスタイルづくりに取り組んでいるブルワリーです。これまでも米や米麹、清酒酵母、昆布、鰹節、日本茶など、日本の食材や発酵の技術をビールに取り入れてきました。一方で、日東紅茶は次の100年に向けて、紅茶の新しい飲み方や楽しむ場面を広げたいとしています。100年続く紅茶文化とクラフトビールの組み合わせは、両者の考えがよく合った企画といえます。

このビールはYMBのオンラインショップと店舗で販売が始まり、発売時点では、日本各地のビアバーや酒販店でも順次扱われる予定とされていました。海外での販売は発表されていません。ヨーロッパの読者にとっては、日本のクラフトビールが「茶」を主役にし始めているという流れとして注目したい一本です。ヨーロッパでも手に入るアッサムやウバを飲み比べ、ミルクを入れたときの香りの変わり方を確かめておくと、日本の紅茶ビールやお茶を使ったビールに出会ったとき、その狙いがつかみやすくなります。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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