The Sake Wire

ICC SAKE AWARD、真澄が日本酒蔵として初優勝

日本の酒を幅広く競う第7回ICC SAKE AWARDで、長野県の真澄(宮坂醸造)が日本酒蔵として初めて優勝しました。

瓶内二次発酵で生まれる、きめ細かな泡の立つスパークリング酒
瓶内二次発酵で生まれる、きめ細かな泡の立つスパークリング酒 — 写真: Chris F(Pexels)

「世界で通用する酒」を選ぶ勝ち抜き戦

ICCサミットは、日本の起業家や経営者が集まるビジネスカンファレンスです。その中で開かれるSAKE AWARDは、世界で通用する酒を日本から生み出すことを目標にしています。7回目となる今回は、2026年9月に京都で開かれました。予選に10社が参加し、勝ち上がった8社が決勝トーナメントに進みました。酒の専門家と一般参加者を合わせた約70人の審査員が、ラウンドごとに最も印象に残った一杯へ投票します。準決勝で2位が同票になったため、決勝は3社で争われました。出品されたのは日本酒だけではありません。シードル、米焼酎、ジン、クラフトビール、梅のリキュールまで並びました。

七号酵母の蔵が見せた三つの顔

優勝した真澄は、1662年に長野県諏訪市で創業した蔵です。諏訪市は東京の西にあり、山に囲まれた冷涼な高原の町です。1946年にこの蔵で見つかった酵母は「協会7号」として全国の蔵に広まり、今も使われています。真澄は2019年から、この7号酵母だけで酒を造る方針に切り替えました。 トーナメントでは、ラウンドごとに違う酒を出しました。準々決勝は原点を表す「真澄 七號」です。準決勝は、1971年に仕込んで約半世紀熟成させた「夢殿 1971」。決勝は、瓶の中で約9か月かけて二次発酵させた「Origarami スパークリング」です。「おりがらみ」は、細かな澱をわずかに残した、やや白く濁った酒を指します。蔵の社長室室長を務める宮坂勝彦氏は、英国で真澄を扱う輸入業者World Sake Importsで研修を受けた経験があります。

シードルと米焼酎が競った表彰台

収穫期を迎えたりんご畑
収穫期を迎えたりんご畑 — 写真: Alex Sever(Pexels)

2位は長野県松川町のマルカメ醸造所です。80年続くりんご園が始めたシードル専門の造り手で、決勝には発酵の途中で瓶に詰めた低アルコールの甘口を出しました。3位は福島県只見町のねっかです。地元産の米だけを使い、米焼酎を中心に酒を造っています。 ヨーロッパでこの話を楽しむなら、日本酒の専門店や輸入業者に真澄の取り扱いを尋ねてみてください。ラベルに7号酵母の記載があるか確かめると、蔵のこだわりが見えてきます。瓶内二次発酵のスパークリング酒は、よく冷やして白ワイングラスで食前酒にするのがおすすめです。長野のシードルが真澄と優勝を争ったことも注目点です。ノルマンディーやアストゥリアスのシードルに親しんだ人には、日本の果実酒と比べる楽しみも広がります。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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