The Sake Wire

再起の蔵・喜久水、サッカークラブと限定純米吟醸

秋田県能代市で酒造りを再開した喜久水酒造が、地元のサッカークラブ、ブラウブリッツ秋田と組み、777本限定の純米吟醸「蒼き挑戦」を発売した。

日本酒(イメージ)
日本酒(イメージ) — 写真: Szymon Shields(Pexels)

新酒づくりを再開した能代の蔵

喜久水酒造(きくすいしゅぞう)は、秋田県能代市の酒蔵です。秋田県は本州の北部、日本海側にある米どころで、能代はその北部にある港町です。地元の秋田放送は、この蔵が2年ぶりに新酒を完成させたことを「復活」として報じました。現在は地元の建設会社、中田建設株式会社の支援を受けて酒造りを続けています。今回の新商品は、再出発したばかりの蔵が、地元のサッカークラブと一緒につくった1本です。

秋田酒こまちとAK-1酵母で造る辛口の純米吟醸

商品名は「純米吟醸 蒼き挑戦」です。「純米」は、米・米麹・水だけで造り、醸造アルコールを加えない酒を指します。「吟醸」は、米を外側から削って60%以下まで小さくしてから使い、低温でゆっくり発酵させて華やかな香りを引き出す造り方です。原料には、秋田県が開発した酒米「秋田酒こまち」と、秋田県の酵母「AK-1」を使っています。蔵によると、香りが高く、クリアでキレのある辛口に仕上がっています。米をどこまで削ったか(精米歩合)など、細かい数値は公表されていません。

サッカークラブと酒蔵が込めた「挑戦」

パートナーは、秋田を本拠地とするJリーグのクラブ、ブラウブリッツ秋田です。蔵を支援する中田建設が、2026年9月12日のホームゲーム(対徳島ヴォルティス)で冠スポンサーを務めたことから、この企画が始まりました。名前の「蒼」には、クラブカラーの青と日本海の深い色を重ねています。「挑戦」は、クラブの企業理念である「挑戦を秋田の文化に」と、再出発した蔵自身の決意を表しています。売上の一部は、蔵から秋田の新スタジアム整備に向けた募金団体へ寄付されます。販売は限定777本で、価格は税込3,520円です。試合当日にはスタジアムで120本が先行販売されました。その後は蔵での直接販売と、日本国内への代金引換での発送だけで取り扱うとされています。蔵のオンラインショップは、発表時点では準備中でした。

この限定品がヨーロッパで手に入る可能性は低いものの、覚えておきたい点が二つあります。一つ目は蔵の名前です。ヨーロッパでもよく見かける新潟県の「菊水」とは、漢字も所在地も違う別の蔵です。「Kikusui」の表記を見かけたら、秋田県能代市の蔵かどうかを確かめてください。二つ目は原料です。輸入された秋田の日本酒のラベルや説明で「Akita Sake Komachi」の表記を探すと、同じ酒米を使った吟醸酒に出会えることがあります。香りの高い辛口の純米吟醸は、冷やしすぎず、白ワイン用のグラスで飲むと香りを楽しみやすくなります。キレのある味わいは、白身魚や貝類など、塩味を生かしたシンプルな料理に合わせやすいでしょう。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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