JR東海グループ初の醸造所、京都駅の高架下で稼働
新幹線を運行するJR東海のグループ会社が、京都駅そばの高架下にクラフトビール醸造所を開き、第1弾のHazy IPAを発表した。

新幹線の高架下で生まれたHazy IPA

東京と大阪を結ぶ東海道新幹線を運行する東海旅客鉄道(JR東海)のグループ会社、ジェイアール東海関西開発(本社・京都市)が、グループで初めてのビール醸造所を開きました。京都駅の西にある新幹線の高架下に設けられ、2026年6月29日に稼働を始めました。同社は京都駅の商業施設「ASTY京都」を運営する会社です。醸造所の名前は「Rock Song Oh! Brewery」です。近くにある古い神社、六孫王(ろくそんのう)神社にちなみ、その読みを英語風の音に置き換えています。最初の仕込みとなった「Hazy IPA」は、ホップ由来のグレープフルーツを思わせる柑橘の香りと、なめらかな口当たり、角のない苦みが特徴だといいます。Hazy IPAは濁りのある見た目とジューシーな香りで知られるスタイルで、ヨーロッパでもよく知られています。
年間60キロリットル、定番6種へ

生産量は年間最大約60キロリットルの予定です。大手ビール会社と比べればずっと小さく、典型的な小規模醸造所の規模にあたります。同社は定番6種類と季節などの限定ビールを順に造っていく計画です。いまのところ提供は、新幹線の改札近くにある直営店に限られます。醸造そのものが本業ではない大企業が、自社の遊休スペースである高架下を使って造り手になった点が、今回のニュースの注目点です。
日本の「クラフト」はどこへ向かうか

アメリカでは、ブルワーズ・アソシエーション(Brewers Association)が「小規模で独立していること」をクラフトビールの条件に挙げています。一方、日本では「クラフト」という言葉が、手づくり感や希少性、こだわりを表すために広く使われています。鉄道グループが造る今回のビールも、日本流の「クラフト」の一例といえるでしょう。ヨーロッパの読者にとっては、日本の醸造シーンが酒蔵や専業のブルワリーにとどまらず、交通や不動産の企業にまで広がっていることを示す一つの手がかりになります。当面この銘柄が日本の外で出回る見込みはありませんが、手に入る日本のクラフトビールを選ぶときは、ラベルに醸造所名とスタイルが書かれているかを確かめてみてください。そして、日本の造り手がHazy IPAのような世界共通のスタイルをどう解釈しているかを、地元のビールと飲み比べてみるのも楽しい方法です。
参考・出典
- PR TIMES(ジェイアール東海関西開発)「”JR東海グループ初“クラフトビール自社の醸造所が稼働開始! オリジナルクラフトビールの完成・提供開始のお知らせ」
- SAKE Street「クラフトサケとは? 日本酒とどう違うの? 本来の意味から具体例まで詳しく解説」
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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