The Sake Wire

米国出身の醸造家、秋田の醸造所に手作りタップルーム

秋田県大仙市のあきたブリューイングカンパニーに、米イリノイ州出身の代表ジェイソン・ポラードさんが妻と手作りしたタップルームが完成した。

醸造所の片隅にある、手作りの雰囲気が漂うタップルーム
醸造所の片隅にある、手作りの雰囲気が漂うタップルーム — 写真: cottonbro studio(Pexels)

秋田県は本州の北部、日本海側にある県で、米と日本酒の産地として知られています。その内陸にある大仙市で、アメリカ出身の醸造家が営む小さなビール醸造所が、新しい一歩を踏み出しました。

イリノイ出身の代表が夫婦で手作り

木のカウンターとビールの注ぎ口が並ぶ小さなタップルーム
木のカウンターとビールの注ぎ口が並ぶ小さなタップルーム — 写真: cottonbro studio(Pexels)

醸造所の名前は「あきたブリューイングカンパニー」(Akita Brewing Company)です。代表のジェイソン・ポラードさん(55)は、米イリノイ州の出身です。秋田魁新報によると、この醸造所に「タップルーム」が完成しました。タップルームは、醸造所の中や隣に設けられ、そこで造ったビールを飲めるスペースのことです。内装はポラードさんが自らDIYで手がけ、千葉県(東京の東隣)出身の妻・森田良子さんと一緒に仕上げました。二人がこの場所に込めた思いは「気軽にクラフトビールを楽しんでほしい」というシンプルなものです。

造り手の顔が見える「クラフト」

タップから注がれるクラフトビール
タップから注がれるクラフトビール — 写真: Ben Black(Unsplash)

日本のお酒の情報サイト「SAKE Street」によると、アメリカのクラフトビール団体Brewers Associationは、小規模であることと独立していることを「クラフト」の条件に挙げ、地域社会とのつながりも重視しています。日本では「クラフト」という言葉に、手作り感や生産量の少なさといった意味も込められるといいます。醸造タンクのすぐ隣で、造り手が自分の手で整えた空間で飲むタップルームは、こうした要素がそのまま形になった場所といえます。SAKE Streetはさらに、アメリカの小さな醸造所が自らの取り組みで業界を育ててきた歴史は、日本酒業界にも参考になると論じています。海外出身の造り手が日本の地方で小さな醸造を続けるこの例も、日本のお酒が多様になってきていることを映す一場面です。

ヨーロッパの読者へ:日本のクラフトビールの楽しみ方

色の違うビールを注いだ小さなテイスティンググラス
色の違うビールを注いだ小さなテイスティンググラス — 写真: Bohdan Stocek(Unsplash)

この醸造所のビールがヨーロッパで手に入るかどうかは、まだ確認できていません。それでも注目できる点はあります。日本のクラフトビールを見かけたら、ラベルで醸造所の所在地を確かめ、どんな人が造っているのかを調べてみると、一杯の背景が見えてきます。醸造所に併設された飲み場は、ベルギーやオランダ、ドイツのブルワリーカフェにも通じる文化なので、ヨーロッパの読者にもなじみがあるかもしれません。ポラードさん夫妻の「気軽に」という言葉は、かしこまらずに普段の食事と合わせて、無理のない範囲で楽しむ姿勢にも通じます。同じ気軽さで、日本酒にも関心を向けてみるのもよいでしょう。

秋田の酒を EU で試す — €6 から

180ml のお試しサイズと、日本酒・ワイン・ビール・ジンのフルボトル。アムステルダムから EU 域内へ発送。

ショップへ →