米国出身の醸造家、秋田の醸造所に手作りタップルーム
秋田県大仙市のあきたブリューイングカンパニーに、米イリノイ州出身の代表ジェイソン・ポラードさんが妻と手作りしたタップルームが完成した。

秋田県は本州の北部、日本海側にある県で、米と日本酒の産地として知られています。その内陸にある大仙市で、アメリカ出身の醸造家が営む小さなビール醸造所が、新しい一歩を踏み出しました。
イリノイ出身の代表が夫婦で手作り

醸造所の名前は「あきたブリューイングカンパニー」(Akita Brewing Company)です。代表のジェイソン・ポラードさん(55)は、米イリノイ州の出身です。秋田魁新報によると、この醸造所に「タップルーム」が完成しました。タップルームは、醸造所の中や隣に設けられ、そこで造ったビールを飲めるスペースのことです。内装はポラードさんが自らDIYで手がけ、千葉県(東京の東隣)出身の妻・森田良子さんと一緒に仕上げました。二人がこの場所に込めた思いは「気軽にクラフトビールを楽しんでほしい」というシンプルなものです。
造り手の顔が見える「クラフト」
日本のお酒の情報サイト「SAKE Street」によると、アメリカのクラフトビール団体Brewers Associationは、小規模であることと独立していることを「クラフト」の条件に挙げ、地域社会とのつながりも重視しています。日本では「クラフト」という言葉に、手作り感や生産量の少なさといった意味も込められるといいます。醸造タンクのすぐ隣で、造り手が自分の手で整えた空間で飲むタップルームは、こうした要素がそのまま形になった場所といえます。SAKE Streetはさらに、アメリカの小さな醸造所が自らの取り組みで業界を育ててきた歴史は、日本酒業界にも参考になると論じています。海外出身の造り手が日本の地方で小さな醸造を続けるこの例も、日本のお酒が多様になってきていることを映す一場面です。
ヨーロッパの読者へ:日本のクラフトビールの楽しみ方
この醸造所のビールがヨーロッパで手に入るかどうかは、まだ確認できていません。それでも注目できる点はあります。日本のクラフトビールを見かけたら、ラベルで醸造所の所在地を確かめ、どんな人が造っているのかを調べてみると、一杯の背景が見えてきます。醸造所に併設された飲み場は、ベルギーやオランダ、ドイツのブルワリーカフェにも通じる文化なので、ヨーロッパの読者にもなじみがあるかもしれません。ポラードさん夫妻の「気軽に」という言葉は、かしこまらずに普段の食事と合わせて、無理のない範囲で楽しむ姿勢にも通じます。同じ気軽さで、日本酒にも関心を向けてみるのもよいでしょう。
参考・出典
- 秋田魁新報「クラフトビール「気軽に楽しんで」 大仙市の醸造所にタップルーム完成」
- SAKE Street「クラフトサケとは? 日本酒とどう違うの? 本来の意味から具体例まで詳しく解説」
- SAKE Street「アメリカの酒文化に学ぶSAKEの未来(2/2) - クラフトビールの歴史から読む日本酒業界のこれから」
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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