The Sake Wire

クロモジ香る秋田のクラフトジン「岑」が金賞

秋田の醸造会社・小玉醸造が、県産クロモジと白樺樹液で造るクラフトジン「岑 No.65」を3000本限定で発売し、東京の品評会で金賞を受けた。

ジン(イメージ)
ジン(イメージ) — 写真: Tania Ford(Pexels)

日本の北東部、日本海側にある秋田県潟上市の小玉醸造(Kodama Brewing)は、森の植物を香りの主役にしたクラフトジン「アキタクラフトジン岑(ぎん)No.65」を2026年6月16日に3000本限定で発売しました。このジンは同年5月、日本最大級の蒸留酒コンペティション「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション(TWSC)」で、最高金賞に次ぐ金賞を受けています。同社は4年前からこのジンを造っており、金賞は3年ぶり2回目です。

香りの主役は日本の森の木「クロモジ」

香りの決め手となる、クロモジのような森の低木の枝
香りの決め手となる、クロモジのような森の低木の枝 — 写真: Alex 0101(Unsplash)

岑のいちばんの特徴は、ジュニパーと並んで香りを決める主原料に、秋田県産のクロモジを使っていることです。クロモジは日本の山に自生するクスノキ科の落葉低木で、枝に柑橘を思わせる爽やかな香りがあります。さらに、ジンを度数調整するための「割り水」にも、同じく県産の白樺の樹液を使っています。その結果、森を思わせる清々しい風味と、ほのかな甘みが生まれるといいます。

試飲した記者は、造り手がすすめるソーダ割りで飲み、柑橘系の爽やかさと上品な植物の香りを感じたと伝えています。蔵の直売所の店長は、食事に合わせやすく場面を選ばない一杯だと話しています。

山に還元するというコンセプト

白樺の森。岑は白樺の樹液を割り水に使う
白樺の森。岑は白樺の樹液を割り水に使う — 写真: Teodor Buhl(Pexels)

造り手が掲げるのは、秋田の山の恵みを使い、その恵みを山に還しながらお酒を楽しむという考え方です。売上の一部は植樹などの山林保全活動に充てられます。岑は毎年数量限定で造られ、蔵の直売所や県内の酒販店、オンラインで販売され、毎年完売しているとのことです。

ヨーロッパでの楽しみ方

ソーダで割ったジン。岑もソーダ割りがすすめられている
ソーダで割ったジン。岑もソーダ割りがすすめられている — 写真: Arina Krasnikova(Pexels)

生産量は年3000本と少なく、ヨーロッパで岑そのものを見つけるのは簡単ではありません。それでも、日本のクラフトジンにはユズや山椒、クロモジなど日本ならではの植物を使ったものが増えており、専門店で「kuromoji」の表記を探してみる価値はあります。飲むときは造り手に倣い、よく冷やしたソーダで割ると香りが引き立ちます。白樺の樹液は北欧や東欧ではなじみのある素材なので、飲み比べてみるのも面白いでしょう。国際的な品評会の結果にも注目したい一本です。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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