秋田の米価、前年比35%安 あきたこまち概算金1万円下落
秋田県のJA全農あきたが2026年産米の概算金を決め、主力品種あきたこまちは前年より1万円、約35%低い水準となった。
日本の北東部、日本海に面した秋田県は、米の産地として知られ、酒蔵も多い地域です。その秋田で8月28日、農業協同組合(JA)グループの県組織であるJA全農あきたが、2026年産米の「JA概算金」を決めました。地元紙の秋田魁新報が複数の関係者の話として伝えたところでは、県を代表する品種あきたこまちは、1等米60キロあたり1万8300円でした。2025年産の最初の額2万8300円から1万円、率にして35.3%の大きな引き下げです。
「概算金」とは何か

概算金は、秋に新米を集めるとき、各地のJAが農家へ先に払う仮の代金です。JA全農あきたが示す額をもとに、各JAが販売手数料などを差し引いて農家への支払額を決めます。売れ行きがよければ、あとから追加で支払われることもあります。この数字は米の取引価格の目安になるため、店頭での米の値下がりにつながる可能性があると報じられています。なお、JA全農あきたは昨年から概算金の額を公表しておらず、今回の数字も関係者への取材で明らかになったものです。
高級銘柄ほど下げ幅が大きい
値下がりはあきたこまちだけではありません。秋田県が最高級のブランド米として売り出すサキホコレは2万300円で、前年から1万2000円下がりました。別の品種ゆめおばこも1万円安い1万7400円です。一方で、農家の生産コストは上がり続けており、経営への打撃は避けられないとみられています。
酒造りへの影響はまだ見えない
今回の数字は主に食べるための米の価格で、山田錦のような酒造好適米(酒造りに向く専用の品種)の価格は含まれていません。日本酒の原料費にどう影響するかは、酒米の取引価格や各蔵の仕入れ方によって変わります。ただ、米農家の収入が大きく揺れ動けば、手間のかかる酒米づくりを続ける担い手にも影響が出るかもしれません。業界として見守るべき点です。
ヨーロッパの店頭に並ぶ日本酒の値段が、この数字ですぐに変わるわけではありません。多くの日本酒は冬に仕込まれ、熟成や輸送を経て届くため、2026年産米で造られた酒が出回るのは2027年以降になります。それまでの楽しみ方としておすすめなのは、ラベルや販売店の説明で原料米の品種と精米歩合(玄米をどれだけ残したかを示す割合)を確かめながら、飲み比べることです。米の品種がわかると、一杯の日本酒の向こうにある田んぼと農家の状況が、少し身近に感じられるかもしれません。
参考・出典
- 秋田魁新報電子版「26年産米JA概算金、あきたこまち1万8300円 25年を1万円下回る」https://www.sakigake.jp/news/article/20260828AK0028/
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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