The Sake Wire

日本の酒税改正、流通在庫の差額はどう精算されるか

2026年10月1日の日本の酒税率改正に合わせ、国税庁は店や倉庫にある課税済みの酒について、税の差額を精算する「手持品課税・戻税」の案内を更新した。

酒税率の改正日を迎えた酒販店の棚
酒税率の改正日を迎えた酒販店の棚 — 写真: Andy Lee(Pexels)

出荷時に課税される日本の酒税

日本では、酒が製造場(酒蔵や工場)から出荷された時点で酒税がかかります。そのため、卸売業者や小売店の倉庫や棚にある酒は、出荷した時の税率で税金をすでに払った「課税済み」の商品です。日本で国の税金を扱う国税庁によると、2026年10月1日に酒類の税率が改正され、品目によって引き上げと引き下げの両方があります。課税は出荷の時点で済んでいるため、改正の時点で流通している在庫は旧税率のままです。このままでは、改正後に出荷される酒と税額がずれてしまいます。

午前0時の在庫を基準に差額を精算

改正日の在庫を数える倉庫
改正日の在庫を数える倉庫 — 写真: Alberto Rodríguez(Unsplash)

このずれを調整するのが「手持品課税」と「手持品戻税」です。対象は、2026年10月1日午前0時の時点で流通段階にある課税済みの酒です。税率が上がる酒には差額が追加で課税され、下がる酒には差額が戻されます。申告が必要な販売業者などは、追加の課税額と戻ってくる額を差し引きします。課税額のほうが多ければ納付、戻る額のほうが多ければ還付を、2026年11月2日(月)までに申告します。国税庁は9月2日にQ&Aを更新したほか、申告の手引き、リーフレット、申告書を作るためのExcelツール、YouTubeの説明動画も用意しています。同じ措置は2020年10月と2023年10月にも行われました。参考資料には2017年4月の酒税法改正の概要が挙げられており、今回の改正が何年にもわたる段階的な見直しの一つであることがわかります。

ヨーロッパの読者はどこに注目するか

この手続きは日本国内の酒類業者が行うもので、ヨーロッパで日本酒を買う人がすることは何もありません。ただ、日本の酒の価格がどの段階でどのように決まるのかを知る手がかりになります。どの品目の税率が上がり、どれが下がるのかは、国税庁のリーフレットにまとめられています。気になる人は、日本での価格改定が今後の入荷価格に影響するかどうかを、なじみの輸入業者や専門店に聞いてみるとよいでしょう。税率が変わってもボトルの中身は変わりません。秋以降に入ってくる新しいロットも、これまでどおり冷やしたり少し温めたりして楽しみながら、その価格の背景にある日本の税制と流通の仕組みに目を向けてみてください。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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