The Sake Wire

しんちゃんブランドの地酒、台湾輸出で受賞

アニメ『クレヨンしんちゃん』と組んだ日本酒などの地域産品ブランドが、台湾での販売実績を評価され、京都のアワードで特別賞を受けた。

京都アニものづくりアワード2026のオープニングの様子
京都アニものづくりアワード2026のオープニングの様子 — 画像提供: PR TIMES(詩の国秋田)(プレスリリースより)

人気アニメのキャラクターは、日本酒を海外へ売り込む力になるのか。秋田市の商社、詩の国秋田株式会社が展開するブランド「CRAYON SHINCHAN JAPAN CRAFTS(クレヨンしんちゃんジャパンクラフト)」が、2026年9月19日、「京都アニものづくりアワード2026」で「日本食海外普及コラボ特別賞」を受賞しました。評価されたのは、キャラクターグッズとしての人気だけではありません。日本酒や乾麺などの地域産品を実際に台湾へ輸出し、現地で売るところまで実現した点です。

アニメと食を結ぶ賞で特別賞

京都アニものづくりアワード2026で賞状を受け取る詩の国秋田の相庭利成社長(右)
京都アニものづくりアワード2026で賞状を受け取る詩の国秋田の相庭利成社長(右) — 画像提供: PR TIMES(詩の国秋田)(プレスリリースより)

京都アニものづくりアワードは、アニメやマンガのキャラクターを使った企業・団体の異業種コラボレーションを表彰する賞です。2017年に始まりました。授賞式は、京都で開かれたアニメとマンガの見本市「京都国際マンガ・アニメフェア2026」の会場で行われました。今年は全国から89作品の応募があり、このブランドは3部門にノミネートされました。そのうち、日本食の海外普及への貢献を評価する特別賞を受けています。

ブランドの背景には、『クレヨンしんちゃん』にゆかりのある3つの県が手を組んだ「家族都市プロジェクト」があります。本州北部の日本海側にある秋田県、東京の北に位置する埼玉県、南の九州にある熊本県です。この3県の生産者と組んで、これまでに食品や漆器、衣料品など34の商品を開発してきました。

3県の酒蔵が参加

各県の酒蔵が手がける日本酒やうどんなど、ブランドの産品が並ぶ様子
各県の酒蔵が手がける日本酒やうどんなど、ブランドの産品が並ぶ様子 — 画像提供: PR TIMES(詩の国秋田)(プレスリリースより)

日本酒は、各県の蔵がひとつずつ担当しています。秋田県の秋田銘醸、埼玉県の石井酒造、熊本県の河津酒造です。ほかに、秋田の手延べ乾麺「稲庭うどん」を無限堂が、クラフトビールを秋田のプロバスケットボールチーム、秋田ノーザンハピネッツが手がけています。

北と南、関東と九州。気候も食文化も違う土地の酒を、ひとつのブランドで並べて紹介できます。これは、一般的な産地ごとのプロモーションとは異なるやり方です。

台湾で試した海外展開

日本食海外普及コラボ特別賞の受賞を紹介するスライド
日本食海外普及コラボ特別賞の受賞を紹介するスライド — 画像提供: PR TIMES(詩の国秋田)(プレスリリースより)

2025年11月、台北の文化施設「華山1914創意文化園区」で開かれた秋田県主催の食と観光のフェアで、ポップアップストアを出店し、先行販売を行いました。その後は台湾のオンラインストアでも販売しています。同じ月には東京の渋谷にも出店しました。詩の国秋田は今後も、日本酒をはじめとする地域産品の輸出を広げていく方針です。

ヨーロッパの読者にとって注目したいのは、キャラクターの知名度を入り口に、小さな酒蔵の酒を海外の新しい客層へ届けようとする試みです。このブランドの酒は、現時点ではヨーロッパで販売されているという情報はありません。ただし、ブランドの動きは公式Instagramで追えます。日本酒を選ぶときには、ラベルの県名に目を向けてみてください。寒い秋田、関東の埼玉、温暖な九州の熊本。同じ日本酒でも産地によって表情が違います。そうした飲み比べの視点を持つと、楽しみ方が広がるかもしれません。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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