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梅乃宿酒造、海外売上1.6倍に 22万円梅酒も投入

奈良の上場酒蔵・梅乃宿酒造は2026年6月期、北米と台湾の伸びで海外売上を約1.6倍の7.7億円に伸ばし、高級梅酒の発売と第2蔵用地の取得にも踏み出した。

輸出のイメージ
輸出のイメージ — 写真: Pixabay(Pexels)

梅乃宿酒造(Umenoyado Shuzo)は、奈良県葛城市に本社を置く酒造会社で、130年を超える歴史があります。日本酒のほか、梅酒でもよく知られています。梅酒は、青い梅の実をアルコールに漬けて造るリキュールです。2026年8月に公表された決算説明会の内容を見ると、この酒蔵が海外市場を成長の中心に置き始めたことがはっきりわかります。

海外が売上の4分の1に

2026年6月期は、国内の業務向け販売、海外、消費者への直接販売のすべてで売上が前期を上回りました。中でも伸びが大きかったのが海外です。海外売上は前期比159.6%の7億7,000万円で、売上全体の24.9%を占めました。成長を引っ張ったのは北米と台湾です。中国でも、日中関係の緊張が長引くなか、販売は堅調でした。売上の約6割を占める国内の業務向けも前期比104.8%と伸びています。2月に果肉入りの「あらごし」シリーズを値上げしましたが、需要は落ちませんでした。営業利益は3億1,700万円から4億6,500万円に増えました。会社は、増益のいちばん大きな理由として、海外売上の拡大による約2億2,800万円の押し上げを挙げています。

22万円の梅酒と、第2蔵への準備

注目を集めたのは、6月15日に発売した新ブランド「AFULL」の最上位の梅酒「AFULL 刻覚(ときさめる)」です。価格は350mLで税込22万円。梅酒は手頃な甘い酒というイメージを大きく変える値付けです。同社はこれをフラッグシップと位置づけ、酒販店を通じて高価格帯の顧客への認知を広げています。2027年6月期も、力を入れる商品の一つとして販売を拡大する方針です。

生産面では、本社から車で約5分の葛城市内に、約1万8,000㎡の第2蔵用の土地を取得しました。今の売上規模なら本社の設備で足りますが、売上高が50億円規模になると第2蔵が必要になると同社は見ています。第2蔵は今後5年ほどでの稼働を計画しています。

ヨーロッパでの楽しみ方

今回の説明では、ヨーロッパ市場についての言及はありませんでした。それでも、上場した酒蔵が海外を成長の柱にしていることは、ヨーロッパで日本のリキュールを探す人にとって良いニュースです。果肉を粗くこした「あらごし」タイプは口当たりが濃く、氷を入れたロックやソーダ割りにすると、果実の酸味がよく感じられます。まずは日本酒の専門店や日本食材店で、梅乃宿の梅酒を探してみてください。AFULLのような超高級ラインがどこまで海外に出てくるかも、今後の注目点です。

参考・出典

本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。

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