オリオンビール、英国の提携先に初の海外出資
沖縄のオリオンビールが英国Sunrise Beveragesに100万ポンドを出資し、英国での現地生産を足場に欧州展開を目指す。

沖縄県は日本の最南端にある亜熱帯の島々からなる県です。そこで1957年に創業したオリオンビールが、英国ロンドンのSunrise Beverages Ltd.(以下サンライズ社)に100万ポンドを出資しました。オリオンにとって初めての海外投資です。2026年7月29日の発表によると、狙いは英国での生産と流通を広げ、その先の欧州市場への展開につなげることです。
自社工場を持たずに海外で造る

両社は2025年9月から、英国でオリオンビールのライセンス製造と販売を行っています。ライセンス製造とは、ブランドの持ち主がレシピや品質基準を示し、現地の提携先が生産と販売を担う仕組みです。日本から完成品を運ぶ必要がなく、自社で工場を建てる必要もありません。オリオンはこれを「アセットライト型」(設備などの資産を抱え込まない形)の海外展開と呼んでいます。今回は長期のパートナーシップ契約とあわせて出資し、その資金でサンライズ社の生産能力を増やします。
サンライズ社は、英国で独立系ビールブランドを束ねる会社です。国際ブランドのEfesのほか、Gipsy Hill、Days Brewing、Curious、Portobello、St Peter’sといった受賞歴のある英国の醸造所ブランドを扱っています。
英国のプレミアム市場で手応え

英国で造られたオリオンは、高級スーパーのWaitrose、パブを運営するPortobello Pub Company、飲食店のDuck & Riceなどで扱われています。オリオンは英国を世界有数のプレミアムビール市場と見ています。価格の高さや品質、ブランドの背景にある物語が重視される市場で、日本のビールにも需要があることを確かめてきたといいます。輸出量は過去6年で約400%伸びました。
海外本部長のPatrick Dougan氏は、サンライズ社がパブや飲食店向けの販売に詳しいこと、そして長く腰を据えてブランドを育てる姿勢を評価しています。サンライズ社のCEO、Richard Mather氏は、今回の合意によって今後も長くブランドに投資し続ける自信が持てたと話しています。発表によると、両社は共同でのマーケティング投資を増やし、店頭と飲食店の両方で日本のプレミアムラガーとしての地位を固める計画です。
ヨーロッパでの楽しみ方
発表時点で、現地で造られたオリオンが手に入るのは英国です。英国に行く機会があれば、Waitroseの店頭や提携するパブで探してみてください。オリオンが自ら挙げる味の特徴は、なめらかな口当たり、穏やかな麦芽の甘み、そしてとても爽やかな後味です。しっかり冷やし、揚げ物や塩気のある料理と合わせると、この軽やかさがよくわかります。欧州大陸での展開は、発表時点ではまだこれからでした。英国での成果が次にどの国へ広がるのかに注目です。
参考・出典
本記事は上記の公開情報をもとに The Sake Wire 編集部が要約・執筆したものです。画像は自社素材を使用しています。
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